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2019/6/24 21:15

破壊というより問題解決。ドミノピザが「自動運転ロボット宅配」に注力するわけ

いずれ自動運転車が普通に町中を走るようになる――。近年、クルマやテクノロジー業界では盛んにそう語られていますが、一般人にとってはまだ遠い未来の話に聞こえるかもしれません。しかし、特定のルートを走る業務用車に目を向けてみれば、自動運転車を使った試みがいろいろ行われているんです。

 

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その最新の例が、ドミノピザが2019年後半に実施する予定の「自動運転車を使ったピザのデリバリー」です。ドミノピザは、Google出身のエンジニア2人が2016年に始めた自動運転車スタートアップ「Nuro」とパートナーシップを結び、テキサス州ヒューストンでこのプロジェクトを始めると6月17日に発表しました。

 

そのなかで使われるロボットカーはR2。まだプレス向けには公開されていませんが、NuroのロボットカーR1のバージョンアップ版であると予想されます。R1には人が乗るスペースは一切なく、ドアが上方向に開くと内側はすべて収納スペースとなっているんですね。デリバリーに適した設計のようです。

 

ソフトバンクからの出資も受けているNuroは、同じくヒューストン地区にあるスーパーで宅配デリバリーを実施中。日本でも見られますが、北米のスーパーでも、オンラインで注文して宅配してくれるサービスとは別に、店舗で必要な商品を購入した後、自宅まで宅配してくれるサービスが割と一般的に行われています。

 

今回のドミノピザの発表に対してツイッターではこんな意見が。「ピザの宅配というバイトがロボットに奪われ、ピザを注文するお金もなくなるわけですね」

 

メディアの反応は慎重です。オンライン経済メディアのQuartzによると、R2によるデリバリーは今年の10月以降にドミノピザ直営店舗で始まるとのこと。フランチャイズ店舗がドミノピザ全体の97%を占めるそうですから、いますぐにロボット宅配が大規模に展開されることはないでしょう。しかし、Quartzが「人によるデリバリーと同じクオリティを目指す」「PRのためのスタント以上になることが望み」と述べているように、ただのプロモーション目的の実験でもありません。

 

ニュースサイトのThe Vergeは、ドミノピザが2017年にフォードと共同で自動運転車によるピザの宅配に取り組んでいたことを指摘しています。どうやら、ドミノピザはかなり本気でデリバリーを自動化したいと考えている模様。Wiredによると、巨大なロジスティクスを抱えているドミノピザでは、およそ1万人分のドライバー職が足りていないそうです。

 

このように見ていくと、ビジネスにおける自動運転車は、ディスラプション以上にソリューションとして普及の速度を増していきそうですね。


NuroのR1の動画

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