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2020/10/28 17:00

カーナビ、スマホに代わる車内の相棒「ディスプレイオーディオ」の実力に迫る! ケンウッド「DDX5020S」を試してわかった特徴

ナビは良くも悪くもアプリの個性が出る!

iPhoneをDDX5020Sに接続するとホーム画面にApple CarPlayで使えるお馴染みのアプリのアイコンが表示されます。Android AutoではGoogleが用意した純正ナビアプリと日本ではあまり馴染みがない「waze」が使えるだけですが、Apple CarPlayではApple純正ナビアプリの他、Yahoo!ナビやNAVITIMEなどメジャーなアプリが使えます。そういう意味ではApple CarPlayの方が利用範囲はずっと幅広いということになるでしょうね。

↑Apple CarPlayの全画面表示。地図上のアイコンにタッチすれば施設の詳細な情報が表示される。左側のアプリにもダイレクトにアクセスできる

 

↑Apple CarPlayのデフォルト画面。ここから周辺施設を探すことや、再生中の楽曲をサーチできたりする。ナビ画面をタッチすれば全面表示にワンタッチで切り替わる

 

ただ、本機DAでカーナビアプリを使うとき知っておくべきことがあります。それは自車位置の測位はGPSでのみ行われているということです。Android Autoの純正ナビアプリではGPS信号をロストしたときの速度を元にした自車位置の表示を続けますが、Apple CarPlayでは基本的に測位を停止してしまいます。なので、トンネルの中では測位をストップ。さらにビルが建ち並ぶ都市部では、GPSがビルの影響を受けて位置を大きくずらしてしまう可能性もあるのです。

 

それと案内ルートについても、良く言えば個性的な、悪く言えば不都合な案内をすることも少なからずあります。極端にショートカットするためにクルマ同士がすれ違えない狭い道を案内したり、高速道路をほとんど使わず一般道を経由して案内することもあります。さらに交通情報もApple CarPlayの純正ナビアプリは今もなお非対応ですし、Android Autoの交通情報も独自のプローブによるもの。馴染みのあるVICSの情報がすべて正しいとは言いませんが、カーナビアプリは全国レベルで安定した情報が提供できているとは限らないのです。

 

その状況さえ納得できればDAはかなり魅力的です。特に私がDDX5020Sを評価したいのはDVD/CDドライブを備えていることです。最近は自動車メーカー系DAでさえ、これを省く傾向が続いているだけに、定番のメディアが再生できるメリットは大きいと思います。しかも、ハイレゾ音源である192kHz/24bitのflacやwavファイルの再生が可能で、Bluetoothオーディオにも対応しているので、多彩なソースを楽しみたい人にも最適です。

↑ディスクドライブを省略する機種が多い中で、ディスプレイオーディオDDX5020SはDVD/CDドライブを搭載した。ハイレゾ音源の再生も可能だ

 

DDX5020Sの価格は実売で4万円弱と少し高めのカーオーディオ並み。普段は通勤や買い物など、知っている道しか走らない。しかし、いざ遠くに出掛けるときにナビ機能は欲しい。そんな人に本機は打ってつけの一台になることでしょう。

↑静電容量式タッチパネルを採用し、フロントフェイスには軽快に操作できるスマートフラットキーを装備しています。DDX5020Sは現在発売中

 

 

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