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2022/8/24 11:30

ターボも加わり、走りの魅力を増したダイハツ新型「ムーヴ キャンバス」試乗

ダイハツの「ムーヴ キャンバス」といえば、ポップなツートンカラーとスライド式の両側ドアを備え、親子での共用を視野に開発されたモデル。どちらかというと女性ユーザーの多い車種でしたが、今回のモデルチェンジでは従来のイメージを踏襲する「ストライプス」に加えて、単色の「セオリー」が追加に。新たにターボエンジンも選べるようになり、ドライブを楽しむクルマ好きの目線で見ても魅力的なクルマに仕上がっています。

 

【今回紹介するクルマ】

ダイハツ/ムーヴ キャンバス

※試乗車:セオリーGターボ(2WD)/ストライプスG(2WD)

価格:149万6000円〜179万3000円(税込)

↑ソリッドカラーの「セオリー」はシックな見た目となり、選択の幅が広がった。全7色

 

ツートンカラーとモノトーンボディの2本立てに

2代目となる新型ムーヴ キャンバスが大きく変わったのはモノトーンカラーでシックな外装の「セオリー」が追加されたこと。従来のイメージを踏襲するツートンカラーは「ストライプス」と名付けられ、イメージの異なる2種類がラインナップされることになりました。

↑ツートンカラーの「ストライプス」は従来のイメージを踏襲。丸みを帯びたデザインもそのままだ。全8色

 

↑リアのナンバープレート装着位置がバンパーまで下げられたことでスッキリした見た目に

 

両者のイメージは、外観だけでなく内装にも反映されています。「セオリー」のほうは、シートもストライプ以外はモノトーンでまとめられ、ダッシュボードもシックなカラーリング。フルファブリックのシートは、ソファのような座り心地を実現しています。

↑「セオリー」のシートはモノトーンで、おとなしめのカラー

 

↑「セオリー」のダッシュボードはツートンカラーだが、シックなイメージになっている

 

↑「ストライプス」のシートは明るめのツートンカラーで、ダッシュボードもイメージは共通

 

ドライブを快適にする装備も充実しています。近年、軽自動車でも増えている大画面のナビは9インチのものをメーカーオプションとして用意。ホットドリンクを良い温度でキープしてくれる保温機能付きの「ホッとカップホルダー」も軽自動車としては初採用しています。電動パーキングブレーキや、オートブレーキホールド機能も採用されました。

↑メーカーオプションの9インチスマホ連携ディスプレイオーディオ。10インチのメモリーナビも選べる

 

↑寒い季節に飲み物の温度を約42℃に保ってくれる「ホッとカップホルダー」を装備

 

↑電動パーキングブレーキを採用し、シートヒーターも装備している

 

ユーティリティの高さも魅力の1つ。両側パワースライドドアにはウェルカムオープン機能が新設定され、降⾞時にインパネのスイッチで予約しておけば、乗⾞時に電⼦カードキーを持ってクルマに近づくだけで、パワースライドドアが⾃動で解錠しオープン。両⼿がふさがっている時でも、キーを取り出すことなくスムーズに乗り込むことができます。後席に乗り込む際だけでなく、買い物の荷物を積み込むときに両手がふさがっている際にも重宝します。

 

従来から好評の後席の「置きラクボックス」も踏襲。シートアレンジやラゲッジの拡張機能も豊富で、コンパクトながら使い勝手は抜群です。さらに、運転席と助⼿席の背⾯についた「シートバックユーティリティフック」にリュックなどの荷物を、サッと掛けられます。ユーザーへのちょっとした心遣いが満載ですね。

↑後席の下に配置され、荷物を気軽に置ける「置きラクボックス」は、荷物を固定しやすいバスケットモードも備える

 

↑開口部の大きなスライドドアから望む車室内は、シートアレンジも豊富でリラックス空間に仕立てられる

 

↑リアシートを倒せばラゲッジスペースを拡大可能。車体から想像するよりはるかに広い

 

↑「ラゲージアンダーボックス」も備えていて、高さのある荷物や傘などを入れるのに便利

 

クルマ好きも満足できる動力性能

パワートレインにターボが追加されたのも、今回の注目点。車体にもDNGA(Daihatsu New Global Architecture)が展開され、約50kgの軽量化も果たしており、走りにも期待が高まります。

↑「Gターボ」グレードに搭載されるインタークーラー付きターボエンジンは64PS/6400rpmを発揮

 

「セオリー」に採用される本革巻のステアリングを握り、少し大きめにアクセルを踏み込むとかなり元気のいい加速感が味わえます。大きめの2眼メーターのタコメーターが俊敏に動き、気分も高揚。車体や足回りも剛性感があって、昔の軽自動車しか知らない人は驚くことでしょう。クルマ好きが乗っても、十分に満足できる走りを実現しています。

↑ステアリングだけでなくシフトノブも本革。足回りも頼りないところはなく、走りを楽しめる

 

↑ターボエンジンの動力性能は十分以上。登り坂や高速道路でもパワー不足を感じることはないはず

 

もちろん、衝突回避支援や駐車支援などの予防安全機能「スマートアシスト」も装備していて、ドライブの安心感や快適性を高めています。免許を取ったばかりの初心者が運転しても不安を覚えることはないはず。親子での共用だけでなく、クルマ好きが選んでも不満を感じることはないだろうと思えます。シックで落ち着いた印象を与えるセオリー、初代の持つかわいらしさを継承しているセオリー。どちらを選びますか?

 

【SPEC(Gターボ(2WD)[G(2WD)]】●全長×全幅×全高:3395×1475×1655mm●車両重量:900kg[880kg]●パワーユニット:658cc水冷直列3気筒12バルブDOHCインタークーラーターボ●最高出力:64PS/6400rpm[52PS/6900rpm]●最大トルク:100N・m/3600rpm[60N・m/3600rpm]●燃料消費率(WLTCモード):22.4km/L[22.9km/L]

 

撮影/松川 忍

 

 

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