ファッション
2016/4/4 16:00

【バーゼルワールド2016レポート】 今年も盛り上がるか!? スイス発信のスマートウオッチ

昨年のバーゼルワールドの新潮流として「スマートウオッチ」が各社から発表されました。もちろんすでにいろいろ出てはいましたが、時計界からの参入があったことと、Apple watchの発売開始ということを考慮すれば、2015年こそスマートウオッチ元年といってもいいでしょう。

 

インテル・グーグルという強力な2社とのパートナーシップとともに、時計界からスマートウオッチ市場への参入をぶち上げたタグ・ホイヤーは、今年のバーゼルワールドで大々的に「タグ・ホイヤー コネクテッド」を展示。昨年末に日本を含む一部地域ではすでに発売されていますが、多くの国では未展開だったため注目を集めていました。ちなみに1月のCESではカシオもスマートウオッチを発表。すでに発売もされています。

 

差別化の鍵はパートナーを組む企業

今年驚きだったのは、ドゥ・グリソゴノとサムソンがタッグを組んだことでしょう。といっても、サムソンのスマートウオッチ「Gear S2」をベースに、ドゥ・グリソゴノがアレンジを加えたジュエリー仕様となります。タッチスクリーンのほか、回転ベゼルでも操作できるなど、「Gear S2」の仕様はそのままとなっています。価格・発売時期は不明。

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いかにもラグジュアリーな雰囲気が漂うコラボレーションウオッチ。日本に入荷するのでしょうか

 

よりブラッシュアップを図るためお披露目はかないませんでしたが、ビクトリノックス・スイスアーミーもAcerと組んで製品を開発中。新定番のI.N.O.X.のアクセサリーとして、時計に取り付けるタイプがでてきそうです。

 

一方、タッグではなく買収という形で独自のスマートウオッチの技術を確立しようとしているのが、アメリカをルーツに持つ巨大ウオッチグループのフォッシル。アクティブトラッカーで有名な「Misfit」をグループ傘下に入れ、すでにフォッシルブランドから「Fossil Q」という製品を海外で販売しています。その新作に加え、今後はフォッシルグループが時計製造を手がけるブランドからもスマートウオッチが登場するとのことで、ファッションブランドのマイケル・コースが先陣を切りました。

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フォッシルのスマートウオッチ最新作「Q Wander」。ケースは44mmと46mmの2種類を用意。Android Wear搭載。価格は275ドル〜

 

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「マイケル・コース アクセス」は395ドル〜。製品よりも世界観の推しが強いのですが、プロモーションの動画もあります。

 

最後は、近距離無線通信規格のNFCを入れたコネクテッドウオッチ。昨年にブルガリがコンセプトウオッチで発表していますが、今年の注目はモンディーンです。NFC技術を駆使したコネクテッドウオッチかと思いきや。。。レザーストラップに「PayChip」と呼ぶmini-SIMサイズのNFCチップを入れるというアイデアに。実際、これが一番ラクだし使えそう。というか、一枚革のストラップでなければ、手持ちの時計でもできそうですよね。スターバックスのマシンで実際に決済している動画と一緒にどうぞ。

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モンディーン「PayChip」。NFCにも色々と規格があるでしょうから、日本に入荷するかは難しいところ。

このほか、ティソやレビュートーメン、SOPRODなどからも出ている模様。時計業界からのスマートウオッチは、まだまだ出てきそうですね。