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2019/8/19 19:00

声よりもわかりやすい? 「振動ベスト」が犬とのコミュニケーションを拡大する!

最近、海外メディアで「犬のリモコン完成か」と取り上げられて話題になったプロダクトがあります。それは、イスラエルのネゲヴ・ベン=グリオン大学の研究者が開発した「ハプティック・ベスト(触覚ベスト)」。犬に着せたベストが様々な振動を犬に与えることで、犬が新しい行動を学習するという技術です。

このベストには4つの振動モーターが内蔵されており、振動パターンに応じて犬は座ったり、くるりとその場で回ったりします。一見すると声で犬に命令をするのとあまり変わらなさそうなのですが、オーナーは確かにリモコンを使って命令を発しているんですね。人間が犬の視界から消えた状態でリモコンを押しても、犬は同じようにくるりと回っています。

↑ハプティック・ベスト

 

Twitterでは、リモコンという言葉のために「犬はロボットじゃない」「次は人間のリモコンか……」といった皮肉るコメントが書かれています。

↑賛否両論のリモコン

 

しかし、ハプティック・ベストはただ人間の娯楽のために作られたわけではありません。開発の念頭におかれているのは、災害救助など大きな騒音がある環境における救助犬の活動とのこと。それに加えて、海外メディアは「何らかの身体障害によって、ペットの犬とコミュニケーションが円滑にいかない場合、これが役に立つ」と指摘しています。

 

実験によると、声による命令よりも振動による命令に対する反応の方が良かったとのこと。さらに、犬に1つの行動を教えるのにも1時間程度のトレーニングしか必要としなかったそうです。そうだとすると、すでに命令を理解している救助犬への応用は思ったよりも早く実現されるかもしれませんね。

たった4つの振動モーターしか使わないとなると、あまりたくさんの命令を出すことができなさそうにも思えますが、犬は同じ場所で感じられる似た命令を区別することができたそう。例えば、4つのモーターのうち前の2つを継続して振動させる「回る/スピン」の命令と、同じ2つのモーターを断続して振動させる「後ろ歩き」の命令を犬はハッキリ区別したと伝えられていますが、そう考えると、「もしかしたら触覚を利用した命令の方が犬にとっては理解しやすいのかな?」という疑問も湧いてきます。

 

一般ペットへの応用も期待できそうなハプティック・ベストは、今年7月に東京で開催されたWorld Hapitics Conferenceで初めて発表されました。このベストはまだ大学の研究段階ですが、多くの人たちの興味を集めそうです。

やっぱりそうでしたか……「猫」は自分の名前を聞き分けていた