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2019/11/8 19:00

年内には完全自動運転が可能に? テスラが未来のクルマの実現に向けて加速

↑テスラのハンドルがない「Model 3」のインテリア

 

クルマ好きの人がトロントに来て驚くのは、テスラ車が予想以上に多く走っていることかもしれません。北米ではタクシーの代わりにUberやLyftといったライドシェア・サービスが広く普及していますが、自分が手配したUberのクルマがテスラだったことが割と頻繁にあるんですね。著者自身も何度もテスラ車に乗らせてもらったことがあります。

 

カナダでは連邦レベルで電気自動車の購入に40万円ほどの助成金が出され、州によってはそれに加えてさらに助成金が出されるところもあります。トロントがあるオンタリオ州では昨年秋まで、約120万円ほどの助成金が出されていました。トロントで多くのテスラを見るのは、ちょうどこの期間に160万円超の助成金を利用してテスラを購入したユーザーたちが多くいたということでしょう。

 

そんなテスラのCEOであるイーロン・マスク氏が先日の収支報告で「年末までにソフトウェアのアップデートで完全自動運転を実現する可能性がある」と発言し、欧米のメディアを賑わせています。

 

テスラといえば、電気自動車だけでなく既に高速道路での自動運転を達成していることでも人気を集めています(今年3月にはアメリカの高速道路でテスラの電気自動車がオートパイロット中に死亡事故を起こしていますが)。自分がUberで配車したクルマがテスラのときは、運転手も「今から自動運転になるぜ、いいか? ほらな? ほら! オレ全然ハンドル動かしてないんだぜ!!」と毎回のように披露してくれるので、テスラユーザーたちにとっても自動運転技術の発展はかなり重要。テスラは音も静かなうえ、自動運転もレーンにしっかりと留まりつつハンドルの動きもスムーズなので、ドライブもとても快適です。

運転がシンプルな高速道路での自動運転はまだ想像ができますが、一般道での自動運転は話が違います。しかしテスラは長い間、一般道での実験にも取り組んできました。今年4月には一般道における完全自動運転のデモ動画(上)も公開。9月には駐車場で運転手が待っているところまでクルマが自動でやって来るという「スマート呼び出し(Smart Summon)」機能も実装されたのです(下の動画を参照)。

さらに先日発表された第3四半期の収支報告(Q3)では予想外に1年ぶりの黒字を見せ、アナリストたちを驚かせました。

 

よいニュースが続いていますが、もちろんテスラが年内に世界中で完全自動運転を実現してくれるという具合にはいかない様子。完全自動運転がソフトウェア配信されたとしても、それが利用できるロケーションと状況には限界があるだろうと専門家たちは見ています。運転手は依然としてハンドルを操作する必要がありそうですね。

 

また、自動運転は国や地域によって法律が異なります。そのため、機能はあるけど使えないという状況が多くの場所で発生するでしょう。しかしテスラの自動運転技術が着実に前進していることは確か。ソフトウェアのアップデートが配信されるのが楽しみです。

 

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