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2019/11/15 19:00

自動車教習所もAI化! 「人工知能」の導入で教習指導員はどうなる?

自動運転車が世界中で普及するのは、まだかなり先のことのように思われますが、自動車運転教習が自動化される未来は近づいているかもしれません。そんなことを思わせるニュースがインドから飛び込んできました。

現在、Microsoftはインドで「HAMS(Harnessing AutoMobiles for Safety(安全のために自動車を制御すること)」というプロジェクトを試験運用しています。その目的は、自動車教習所の指導官の仕事をAIが代わりに行うこと。そう聞くとロボットが助手席に座っているSF映画のような光景を想像してしまいますが、その内容は予想以上にシンプルで、人間の役にも立ちそうです。

 

HAMSは、スマホをフロントガラスに取り付け、前面カメラで運転手を、背面カメラで路面と障害物をトラッキングするというもの。カメラだけでなく、一般的なスマホに搭載されている加速度計といったセンサーも活用しているのが特徴で、これらを使ってHAMSは、レーンのなかに留まっているかどうかや急ブレーキ、前方車両との距離、運転手の疲労などをチェックします。ディープラーニングとも組み合わせれば、運転手により的確なフィードバックを与えることも可能とのこと。

 

テストの最初には個人IDを数字で入力し、カメラの指示に従いながら左・右・正面を見て顔を登録。テストが開始されると受験者は車内で完全に一人になりますが、カメラの顔認識機能を通じて受験者が同一人物であることが常に確認されています。

それと同時に背面カメラはクルマの周囲をモニタリングし、赤信号で止まったかどうかといった項目を自動で採点するとのこと。試験コース内にも様々なセンサーが走行採点の証拠を残す目的で設置されており、教習所内で定められたコースを採点するのであれば、かなり正確な自動化ができそうですよね。これによって指導官や採点官によって偏らない公平なテストも実現できると述べられていますが、採点項目のいくつかは人間のスタッフによって評価されるということ。

 

そんなHAMSは、既存のスマホを使って導入ができる安価なプロジェクトとして北米メディアでも取り上げられています。「指導官が隣にいないことで、運転手も必要以上に緊張しなくて済む」「指導官もすべての走行に同席する必要がなくなる」と人的リソースも節約できるうえ、教習をうける生徒のプレッシャーが減るという長所も指摘。人間の教習指導員の仕事を奪うというより、現状の人的リソースを使って、さらに効率的な教習運営や免許証交付プロセスが可能になるというのがHAMSの方向性のようですね。

 

インドではウッタラーカンド州政府や運輸省と協力して、州都デヘラードゥーンで運転免許テストの自動化に取り組んでいるHAMS。自動運転車が主流になるのは当分先になりそうですが、それまでの間にこのようなテクノロジーが増えることが予想されます。

 

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