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2019/11/27 19:00

食品廃棄物からガスを生み出す! 家庭で気軽に使える「エネルギー循環マシン」が世界を変える

国内外のクラウドファンディングでは環境に優しく、エコな生活を助けてくれるプロダクトも人気です。その一例が、イスラエルのスタートアップ・HomeBiogas。彼らは2016年に「HomeBiogas」を、その翌年には「HomeBiogas 2.0」を発表して話題を集めました。進化を続けるそのプロダクトは、家庭から出る野菜や果物の残飯や生ごみといった有機廃棄物から、家庭菜園に使える液体の肥料や調理用のバイオガスを生み出すというエネルギー循環マシンとなっています。

 

そんなHomeBiogasの最新版「New HomeBioGas Generation」がKickstarterに登場。今回も大きな注目を集めています。

箱型だった初代から、2代目では空気で膨らますテント形式になりましたが、最新版もそれを引き継いでいます。大きさは210×115×125cmですが、設置は簡単。地面に広げて空気を入れて膨らますだけですが、太陽光があたる場所を選ぶ必要があります。というのも、本製品はバクテリアを使って食品をエネルギーに変える仕組みだからです。バクテリアは暑いところを好むうえ、休むことなく食品廃棄物を消費してくるんですね。

 

一般的なコンポストとは異なり、肉類や乳製品も投入できるそう。1日に最大で6リットルまで入れることができ、2キロの廃棄物で調理用のバイオガス2時間分(シングルバーナー)を作ることができるみたいです。

 

すでに500人近い予約購入者を集めている本製品は、目標金額の5倍以上の資金を集めています(本稿執筆時点の11月18日)。HomeBiogasに加えて、ステンレスのガス・ストーブ、バイオガスフィルター、ガス用パイプ、気温が下がったときのための水ヒーターが含まれたパッケージが約4万5000円となっています(日本への配送料は大型製品のため別途2万2000円ほど)。

 

小規模農家向けの大型HomeBiogas XLもあります(価格は約10万4000円)。こちらは4×1.5mとかなり大きく、台所からの有機廃棄物は最大20リットル、動物の糞も最大60リットルまで処理できるとのこと。これによって生まれるバイオガスは最大で6時間の調理が可能と大きなスケールで使えるように設計されています。

さらに、トイレに直接つなげることで便からも肥料とバイオガスを生み出す「Bio-Toilet」も予約受付中(約8万3000円)。汚水はそのままHomeBiogasに流れ込むので、特別な装置は必要ありません。1日に流せる回数は最大30回で、一度の水洗で1.2リットルの水が流れます(水は再利用されます)。これによって生まれるバイオガスは最大300リットルとのこと。これを使えば水も年間4万リットルの節水になるそうで、それに加えて肥料と調理に使えるバイオガスまで生まれるわけです。これとHomeBiogas XLが複数あれば、小さなコミュニティの自給自足も夢ではないでしょう。

 

HomeBiogasとストーブといった基本セットが10台で約43万円(日本への配送料は13万円)という「コミュニティセット」も販売されていますが、これを実際に活用しているコミュニティを想像してみると、エコ意識が高い人たちはきっとワクワクするでしょうね。

クラウドファンディングのキャンペーンページを見ると「オーストラリアの暑い夏(40度超え)でも大丈夫か?」といった質問が集まっています。バクテリアは暑ければ暑いほど活発に活動するので、暑い夏でも問題ないとのことですが、大きな土地を持った家庭が多い国では確かに需要はありそうですね。日本でも郊外で大きな菜園を行っている家庭や、キャンプ地などでは活躍するのではないでしょうか? 「Kickstarterで見てきた製品のなかで最も素晴らしい発明品の1つだ。こういった発明が世界を変えると信じている。これは全員の庭にあるべきだ」と、あるファンは絶賛しています。

 

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