達人に訊く
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2021/8/31 20:05

ガーデニング王に学ぶ!ウッドデッキの教科書【1】~構造を知りプランを立てる~

シンプルなウッドデッキ作りをベースに、作り方の基本を学ぶ本企画。まずは今回製作したウッドデッキを例に基本構造と各部の名称、プランニングの立て方などを知ろう。

フェンス&ベンチつきのデッキ。広さは幅5400×奥行2790mm

 

ウッドデッキの構造図

【ウッドデッキ作りに用意した主な資材】

材の種類数量使用部位
スギ板(20×140×4000mm)5フェンス
スギ板(40×140×4000mm)45根太、床、ベンチ(座板、補強材)
スギ角材(90×90×4000mm)4束柱、支柱、ベンチ(脚)
羽子板つきピンコロ8基礎石
ピンコロ(小)17基礎石

材料費の目安…30~40万円 *木材、基礎資材、金物なども含む

【大引が必須のウッドデッキもある】
ウッドデッキの床が地面から高い場合や、土台の強度に不安がある場合は根太を支えるために大引(おおびき)を追加する。大引は束柱に取りつける。根太は大引の上に載り、直角に交わる(イラスト参照)。

 

ウッドデッキのフローチャート

塗装が必須な木材を使用したケースのウッドデッキ作りの標準的な流れを紹介する。デッキ作りの肝は「土台作り」。じっくりと土台作りに取り組めるようにスケジューリングしよう。

1、イメージを固める
ラフスケッチを描いてデザインやサイズ、作りつけたい設備などを決めるといい。

2、設計図を描く
設計には設計図を描くだけで木取りも算出してくれる「caDIY3D×(キャディスリーディークロス)」というPCソフトの利用がおすすめ!

3、資材を調達する
資材保管用のブルーシートの準備を忘れずに!

4、施工予定地を整地する
防草シートは整地のタイミングで敷くといい。

5、木材を塗装する
塗装作業を省ける耐久性の高い木材をチョイスするのも手。

6、土台を作る
土台に使用する木材は反りやねじれの少ない木材を選ぶ。

7、床板を張る
ビスの位置をそろえて見栄えよくする。

8、ステップを作る
デッキの高さに合わせて階段の段数を決める。

9、フェンスなどを作る
パーゴラやベンチなどもこの段階で作る。

10、全体を塗装する
2度目の塗装。耐久性の低い木材で製作する場合は必須の作業。

 

ウッドデッキのプランニング

製作するデッキのイメージが固まったら設計をする。束柱や根太の間隔、デッキの高さを念頭に置き、フェンスやパーゴラなどの設備を作るかを決めるといい。

 

1、床板の並べ方を決め土台のプランを立てる

製作するデッキのサイズが確定したら床板の並べ方を決める。床板は根太に対して直角に取りつけるのが基本になるので床板を縦に並べるか、横に並べるかで根太の向きが定まり、基礎(束柱&基礎石)の位置を決められるようになる。

基礎は四隅から位置を決めて、その間に配する基礎の間隔を決めていく。根太に2×6材、束柱に4×4材を使うときの束柱の間隔の目安は600~1200mm。根太の間隔は600~900mmが目安。

施工前の現場の状態をチェックする。地面の固さ、排水枡、室外機などの位置も確認しておきたい

 

2、デッキやフェンスの高さを決める

ウッドデッキは母屋の掃き出し窓前に作ることが多い。そのため、デッキの高さは掃き出し窓に合わせて作るのが一般的。イラストのように掃き出し窓のサッシの水切り下にデッキの床材をもぐらせるように取りつけると見栄えがいい。

フェンス(パーゴラも含む)の支柱は基礎から立ち上げたほうが頑丈に作れる。設置する場合は設計の段階で仕上がりの高さを決めておこう。フェンスはデッキ床上1000mm程度が一般的な高さといわれている。

写真◎佐藤弘樹、福島章公/イラスト◎丸山孝広

木村博明 Hiroaki Kimura

今回のウッドデッキのデザイン・施工を担当したのは木村グリーンガーデナーの代表(写真左)。SOU・SOUのウェアを身にまとって作業するおしゃれな庭師。モダン和風なガーデン施工に定評がある。「TVチャンピオン 極」(テレビ東京系)のガーデニング王決定戦で優勝。写真右は蔭山さん。親方である木村さんの指示を受け、テキパキと木材の切断、接合を担当。