『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』(発行:株式会社キャンプ/代表取締役社長:豊田大作)が大好評発売中! そこで今回は発売を記念して、そのサウナムック本にも掲載されている全国の手作りサウナ実例集から、ひとつをピックアップし、その一部を特別に公開しちゃいます。
広々したデッキに2棟のサウナ、森に佇むととのいステーション
BUILDER’S DATA
高橋憲三さん(59歳)/長野県茅野市/薪ストーブ製造業/DIY歴 40年
SAUNA SPEC(1号機)
材料費…約15万円(廃材利用)
製作期間…約半年
サイズ…幅1900×奥行1955×高さ2300㎜
工法…パネル工法
熱源…自作サウナストーブ
使用時温度…100℃
最高温度…120℃
収容人数…最大3人
水風呂…樽を利用した水風呂
[高橋さんのサウナ上面図]*単位はmm
八ヶ岳の麓の森で、薪ストーブを製作するケンズメタルワークこと高橋憲三さん。19歳の頃からサウナに通い詰めているという筋金入りのサウナ好きでもある高橋さんだが、コロナ禍でホームにしていた温浴施設が休業。いつの間にか日常からサウナは忘れられていった。
ところが2020年の夏、突如小型薪ストーブの注文が増え始めた。寒くないこの時期になぜだろうと不思議に思い、お客さんに聞いてみると「自宅に作るサウナに使う」と言う。その瞬間、目の前が開けた。そうか、自分でサウナを作ればいいのか! ストーブの製作はもちろんのこと、仕事柄、小屋を10棟以上建ててきた高橋さんにとって、サウナビルドに熱中するのは必然だったといえよう。
1棟目のサウナは、とにかく断熱性の高い小屋を作ってストーブを入れてみよう、と自身の勘と経験を頼りに急ピッチで製作したところ、見事成功。この経験から手作りサウナに可能性を感じた高橋さんは、サウナ小屋の構造を一から学習し、工務店を営む友人とDIYサウナキットを開発。給排気システムや壁に空気層を取り入れた本格的なサウナ小屋を作り上げた。
かくして外気浴と森林浴が同時に行なえる、なんとも贅沢なサウナステーションが誕生した。サウナ2棟というキャパシティに加え、デッキの上にはフェンスと屋根のついたセミクローズなスペースもあり、温浴後にそのまま宴会も楽しめる。ここはまさに森の天国なのだ。
Key Point 1 薪ストーブ、炉壁・炉床
ロウリュに対応したオリジナルサウナストーブ
Key Point 2 面白アイデア
壁の一部を開口し、動画視聴スペースに
Key Point 3 サウナベンチ
サウナベンチの上にスツールをオン!
Key Point 4 外壁
150年前の蔵の解体材でサウナの熱を外からしっかりガード
[壁の構造図]
Key Point 5 水風呂
ウイスキー樽、酒樽にドラム缶、用途別の3種類の水風呂
Key Point 6 サウナキット
DIYでサウナビルドが楽しめる、小屋キットを開発中!
写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広
日本唯一のDIY専門誌が総力を挙げて作った唯一無二の手作りサウナムック
『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』発売中!
近年人気が高まり、ますますその勢いを増しているサウナ。「ととのう」や「ロウリュ」などサウナ用語が一般に認知されるほど世間に浸透してきたサウナですが、そのネクストフェーズはずばりDIYで作るホームサウナ! 本書ではさまざまな手作りサウナの実例から具体的な製作方法の紹介をはじめ、テントサウナのカスタムや、サウナハットやヴィヒタやといったサウナツールの製作方法も紹介。DIYサウナで自分だけの特別なととのい時間を手に入れよう!
今回紹介したサウナ以外にも、さまざまな手作りサウナを実例として掲載!
狭小な立地をいかしたソロサウナ、秘密基地に作る大型ログサウナ、はたまたどこでも行けちゃうサウナトラック……。サイズやデザイン、構造はもちろん、温浴方法からとっておきのサ飯まで、その楽しみ方は千差万別。そんなDIYだからこそ実現した、個性あふれるサウナを徹底取材。気になる材料費、製作期間から、断熱の方法や熱源となるストーブ、さらには水風呂、外気浴の工夫など、サウナ作りで気になるポイントをあますことなく紹介します。
著者:ドゥーパ!編集部
発行:ワン・パブリッシング