木工では切るだけでなく溝を彫る(切る)ことも、作品の出来映えを上げるためにも必要なテクニックだ。今回は溝加工にスポットをあてて、さまざまなアイテムによる溝加工のバリエーションを紹介する。
ハガキの厚さの溝を切る/ノコギリで溝を一筋切るだけで端材が作品に
銘木は小さな端材になっても、材特有の味わいがあるものが多く、捨てるには忍びないもの。ラフに木取りしたものにノコギリで溝を切るだけで端材が小品に変身。絵ハガキなどは厚さが約0.3mmなので、ノコギリは胴付きノコギリを使用する。
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小穴作り1/平行定規をつけた丸ノコで薄板を差し込む細い溝を彫る
合板などの薄い板材を箱の底板や、本棚の背板などに差し込むための狭い溝を彫ることを小穴作りと呼ぶ。作業は平行定規をつけた丸ノコを使用。丸ノコのチップソーの厚さは標準で1.5mm程度なので、必要な幅になるまで丸ノコを横にずらして作業する。
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小穴作り2/トリマースタンドを使った細い溝を彫る
細いビットの種類が充実しているトリマーを使えば、小穴作りはもっと簡単。トリマースタンド(トリマーテーブル)にトリマーをセットし、ビットが小穴作りの位置にくるようにフェンス位置を調節して、フェンスに材を沿わせて送れば、きれいな小穴作りを簡単に何度でも同じ位置に彫ることができる。
真っすぐな溝彫り1/トリマーにストレートガイドをつけて溝を彫る
トリマーは切削するビットの回転のために、フリーハンドで溝彫りをすると、左にカーブしていく性質を持っている。しかしストレートガイドを取りつければ、確実にまっすぐな溝を彫れる。トリマースタンドがなくても、この方法なら小穴作りの溝を彫ることも可能。
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真っすぐな溝彫り2/フェンスを置いてトリマーでまっすぐ彫る
ストレートガイドが使えないような部分では、トリマーが左カーブしないように、トリマーの左側にフェンスを立てて、これにトリマーを沿わせて切削すれば、まっすぐな溝を彫ることができる。
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2.4mmから21mmまでの溝が自由に彫れる/小型ミゾキリ(マキタ3005BA)
ミゾキリとは内蔵したカッターを8000回転/分という高速で回転させ、溝を彫る専用の工具。カッターを交換することで2.4mm~21mmの溝を彫ることができる。手持ちで作業するミゾキリの中では、高輝度LEDライト、ブロア、30度傾斜などの新機能を搭載し取りまわしがいいのがマキタ小型ミゾキリ3005BA。DIYでは見慣れない工具だが、溝彫りでは専用工具ならではの能力を発揮する。
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*掲載データは2016年10月時のものです。