達人に訊く
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2021/10/3 11:11

これで万全!チェンソーのアフターメンテナンス術13

maintenance 8 マフラーの吐出口を掃除する

不完全燃焼によるカーボンの発生は、チェンソーに使われている2サイクルエンジンの宿命。マフラーの吐出口にカーボンが詰まっていないかチェックする。なお、メーカー指定のエンジンオイルを使えば、カーボンの発生は比較的抑えられる。

マフラーの吐出口にカーボンが詰まっていたらドライバーなどで取り除く

 

maintenance 9 チェンオイルの吐出口を掃除する

チェンオイルの吐出口にゴミが詰まると、オイルの供給を妨げ、トラブルにつながる可能性も。状態をチェックし、必要があれば掃除する。

ドライバー先端で指しているところがチェンオイル吐出口

 

ゴミが詰まっていたらドライバーなどで取り除く

 

maintenance 10 チェンスプロケットをチェックする

チェンスプロケットは消耗品。ソーチェンによって摩耗し、溝ができてしまう。溝の深さが0.5mmになったら交換すべきなので、状態をチェックしておく。なお、各部品の交換時期の目安として「1:2:4の法則」というものがある。ソーチェンを2本使ったらスプロケットを交換し、スプロケットを2個使ったらガイドバーを交換。つまり、ガイドバー1本:スプロケット2個:ソーチェン4本の使用期間が同じというものだ。

まだソーチェンによる摩耗がない、きれいなチェンスプロケット

 

摩耗したスプロケット

 

摩耗してできた溝の深さが0.5mmになったらスプロケットの交換時期。専用のチェックゲージ(別売)もある

 

maintenance 11 ガイドバーを掃除して、各部をチェックする

ガイドバーの溝やチェンオイル用の穴を掃除する。その際に、ガイドバーが変形していないかチェックしておく。

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maintenance 12 ソーチェンを掃除する

ソーチェンに付着した木のヤニを掃除する。ワイヤーブラシでざっとこすればいいが、ワイヤーブラシによって刃が傷つくので、あとで必ず目立てを行なうこと。また、ソーチェンの各パーツをつないでいるリベット周辺にガタつきがないかチェックしておく。ガタついていたら、リベット穴が広がり、切れやすくなっているということだ。

ワイヤーブラシでこすってヤニを落とす。その後、潤滑・防錆のため、KURE 5-56を吹いたり、オイルに浸けたりしておく

 

からまったチェンをほどくコツ

ソーチェンをはずして作業していると、いつの間にかグチャグチャにからまっていることが。そんなとき、1カ所ずつほどこうとすると、別の所がより複雑にからまってしまうのでNG。輪になっている部分を2カ所持ってほどいていくのがコツだ。

常に2カ所の輪を持ち、順次ほどいていく

 

maintenance 13 ソーチェンの目立てをする

チェンソーは、常に刃の切れ味を良好にしておくことが大切。そのために、こまめに目立てをする。目立て作業は、丸ヤスリで刃を研ぐだけのシンプルなもの。ただ、正確な角度でヤスリを当てる必要があるので、とくにビギナーは補助具を使うと便利だ。また、目立ての後には、刃の出幅を決めるデプスの調整も行なう。

目立て道具セットの例。右から、補助具(やすりホルダー)を取りつけた丸ヤスリ、ファイルゲージ、平ヤスリ。丸ヤスリは、刃のサイズに合う径のものを選ぶ

 

やすりホルダーを、刃の角度および水平に維持するための補助具(ホルダーガイドFF1)もある

 

丸ヤスリによる目立てと、平ヤスリによるデプス調整が同時にできる便利ツール(2-in-1 やすりホルダー)。丸ヤスリと平ヤスリが適正な位置関係で固定されている

 

【目立ての手順】

 

【デプスの調整手順】

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写真◎門馬央典/アドバイザー◎相信武司(STIHL)

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