揚げものや炒めもの、油を使った料理をする限り避けられないのがキッチンの油汚れ。床に飛び散る微細な油は、料理中に熱せられることで粘度を増し、ほこりやちりと混ざることで、フローリングをひどく汚してしまう。今年の汚れは、今年のうちに徹底的に落としてしまう掃除術。
汚れ落としは家庭用の中性洗剤でOK
掃除の手順として最初のポイントは、汚れたフローリングに掃除機をかけること。これでフローリングの上の油分で固定されていないほこりやごみを吸い取ってしまい、拭き掃除を簡単にするという狙いだ。掃除するスペースの全体に掃除機をかけて、目に見えるほこり、ごみ、毛髪などきれいに吸い取ってしまう。
掃除機をかけ終わったら、いよいよ本格的に汚れを洗浄する。使う洗剤は中性洗剤。室内各部の掃除には効き目がマイルドな中性洗剤が、トラブルなしで使いやすい。
バケツにぬるま湯を張ったら、その50分の1の分量を目安に中性洗剤を混ぜて使う。ぬるま湯にするのは、油分が溶かしやすいし、寒くなるこの時期に少しでも気持ちよく掃除したいからだ。
中性洗剤を混ぜたぬるま湯につけたウエスはよく絞って、フローリングの汚れを拭き取っていく。しつこく厚さのある汚れには、中性洗剤を直接かけて汚れを落とせばいい。こうして中性洗剤を直接使った部分は、洗浄後、よく水拭きして洗剤分を取り除いておく。
ワックスがけで一段上の仕上がりに
水拭きして洗剤成分を取り除いたら、フローリングを完全に乾燥させる。これで汚れ落としは完了だが、せっかくきれいになったフローリングはワックスをかけて新品同様に仕上げたい。また中性洗剤の原液を使った部分は古いワックスがはがれているので、必ずワックスがけして仕上げたい。
ワックスを塗る範囲全体を見渡して、ワックスがけのコースを決める。逃げ道がないと、ワックスが乾くまで閉じ込められることがあるからだ。
ワックスは原液のままワックス塗布用のモップや半分に折ったウエスにまんべんなくしみ込ませ、想定したコースを後ずさりしながら塗る。ワックスは線で塗り、円で塗ってはいけない。薄く塗るように気をつける、さあーっとフローリングの上を滑らせる感じ。手に力を入れたりごしごしこすってはいけない。
ワックスがけは一度に広い面を塗るのではなく、手の届く範囲を一区切りとして塗ると疲れないし失敗もない。塗り終わったらよく乾燥させる。乾燥する前に水をこぼしたり、水滴をこぼしたりすると、そこが白い跡になってしまうので乾燥までは気をつける。
できれば2度塗りするといい。厚い1度塗りより薄い2度塗りが効果的だ。
最後に、ワックスは乾くと固まるので、ワックスがついたウエスやモップは濡れている間に洗ってしまうこと。