住宅用家屋の解体というと急に敷居が高くなってしまうが、今回はDIYで作った小屋や物置、模様替えのための室内などをターゲットに、道具とその使い方、解体手順を紹介しよう。
作業服選び&解体の3大道具などを解説した前編はコチラ!
解体作業で持っていると便利な道具
在来工法であれ、2×4工法であれ、解体には前編で紹介した「チェンソー」「はつり機」「バール」の3アイテムがあれば、大体の工程をクリアできる。だが、廃材をリサイクルしたいからていねいに解体したい、古民家によくあるホゾ組みを生かしたままにしたい、高所での解体作業をより安全に行ないたいという場合には、以下の道具が役立つので覚えておくといい。
<プライヤー>
<インテリアバール>
<インパクトドライバー>
<ハツリハンマー>
<折り込みノコギリ>
<脚立>
<ガラ袋>
小型重機ミニユンボをレンタルして使う
廃材を再利用するためにきれいに解体する必要がない、周囲に十分なスペースがあるということであれば、小型重機を解体作業に使う手も。1トン未満のミニユンボでも物置ぐらいなら簡単に壊すことができ、基礎の撤去から整地まで、短時間で作業することができる。こうした重機は自動車と同じで、私有地で私用に使う限り免許が不要。しかし、レンタル業者から借りる場合は、技能講習修了書の提示を求められる。購入して独学で操作方法を学んでもいいが、確実な操作と安全のためにも、建設機械メーカーなどが主催する専門の教習所で講習修了証を取得しておくのが得策だ。
解体作業の基本手順を知る
ここでは建築申請のいらないDIY小屋や物置を例に基本的な解体手順を紹介。解体といっても、やみくもに壊しては現場がグチャグチャになって整理がつかなくなる。基本的には組み立て時の手順と逆に進めていけばいい。なお、外装材解体(STEP4)と、屋根の解体(STEP5)の順番はどちらを先に行なってもいいので、天候や作業のしやすさに応じて決めよう。また、各工程を終えるごとに、各廃材は分別して整理しておくと片付けがラクになり、作業スペースも確保しやすくなる。
STEP1 現場の準備
STEP2 建具を取りはずす
STEP3 内装材を解体する
STEP4 外装材を解体する
STEP5 屋根材や屋根下地を解体する
STEP6 構造材を解体する
STEP7 基礎石を撤去して整地する
イラスト◎丸山孝広
*掲載データは2017年10月時のものです。