Case02 本体に大谷石を使用した窯は長い煙突で煙をしっかり吸い上げる
土台に化粧ブロック、火床兼焼き床には溶鉱炉で使われていたという耐火レンガを使用。窯口に扉は固定せず、横にスライドさせて窯内の空気量を調節する。
<記事内ギャラリー>
<Iさんの窯データ>
- 窯の種類
アーチ型基本タイプ - 窯のサイズ
W900×D1200×H1470mm - 使用した主な素材
大谷石(W300×D900×H150mm)約13個、中古の耐火レンガ、化粧ブロック、コンクリート平板、鉄筋、モルタル、耐火モルタル、砂、L字型アングル、鉄板(450mm角、3mm厚)、ステンレス製煙突など - 製作費用
約5万円 - 製作期間
約2カ月間 - 窯製作のきっかけ
千葉県に土地を購入し、みんなでもの作りをして遊べる場所を作っている。初めはそば打ちなどもやっていたが、ピザのほうが生地をのばしたり、具をトッピングしたりとイベント性が高く、老若男女で楽しめるため - 窯設計までの経緯
伊豆のペンションに行ったり、東京・恵比寿でピザ屋をやっていた人を訪ねたり、実際に色んな種類の窯を見て研究した - 窯の特長・ポイント
窯本体には大谷石を使用。ディスクグラインダーで適宜カットしながら窯を組み上げていった。窯口の扉はあえて観音開きはさけ、横にスライドできるようにしてある - 土台
基礎はモルタル(100mm厚)+鉄筋。その上に化粧ブロックを積み上げた - 屋根
屋根は見栄えが悪くなるからつけていない。使わないときはゴムマットをかけて雨よけとしている - 今回の窯作りで失敗したところ・改良点
窯口の高さをもう少し上の位置に設計すれば、ピザが焼きやすかったかも。また窯内部が広すぎた。次にピザ窯を作るのであれば土台の高さを上げ、焼き室はもう少しコンパクトにしたい - 使用する薪の種類・調達方法
もの作りで出た端材(防腐剤や塗料が塗装されたものはのぞく)など。マツやスギなど匂いの出る樹種はさけている - 使用時に出る煙についての注意
近隣に家がないので問題なし。煙突の長さを長くとり、煙をきちんと吸い上げるようにし、薪を完全燃焼させるのがポイント - 窯まわりに欲しい設備
すぐ近くにスモーカーとカマドをDIY。調理テーブルもあるので、今は特になし - ピザ・パンをうまく焼くコツ
温度チェック。230~250℃の間に窯の温度を保つと、ピザが香ばしくパリッと焼ける - ピザ窯の魅力
ピザを作る楽しさ、焼く楽しさ、食べる楽しさ。子供にも女性にも楽しんでもらえる
写真◎佐藤弘樹
*掲載データは2011年8月時のものです。