蛇口の先からぽたりぽたりと止まることなく続く水漏れ。イライラするし、長引けば水道代にも影響あり。作業前の止水をきちんと行ない、水道管内の水を抜いておけば、作業自体は簡単なもの。使う道具も簡単なものだけでメンテナンスできる。自分でやれば200円。
<蛇口の構造>
今回は蛇口を閉めてもぽたぽたが止まらない蛇口からの水漏れをDIYでメンテナンス。
いくらハンドルを閉めても、蛇口の口からぽたぽたと水が止まらない場合は、蛇口の中で、開閉や水量を調節するパッキンとなるコマ(ケレップというのが本来の名称)がへたっているためで、これを新しいものに交換する。
水道関係のメンテナンスでは、まず水を止めてから作業を開始すること。水を止めるには止水栓というバルブを閉めて、水の流れを止める。
止水栓は戸建ての住宅では、屋外の母屋寄りの地下に、ケースに入って納められている。集合住宅では戸別の玄関近くにある配管スペースの中にある。洗面台、キッチンのシンクでは洗面台の下に止水栓があることも多い。
止水栓を完全に閉めて、水を止めたら蛇口のハンドル下にあるパッキング押さえを緩めて、ハンドルごとスピンドルを取り出す。パッキング押さえを緩めるには、ウォーターポンププライヤーやカランレンチといった水道工事専用の、かみ合わせ部が平なレンチを使うが、家庭にあるプライヤーやペンチを使う場合はかみ合わせ部にガムテープを巻いたり、ゴム板などをあてがい、パッキング押さえを傷つけないように作業する。
パッキング押さえを緩めたら、蛇口本体からハンドルごとスピンドルを取り外す。スピンドルを取り外した穴からへたったコマをつまみ出し、新しいコマと交換する。まれに、スピンドルにコマがくっ付いて出てくることもある。
コマは家庭用のものなら、ほとんどが13用というタイプで大丈夫だが、念のため本作業前に一度今の手順で分解してコマを取り外し、コマを持ってホームセンターで現物合わせで確認してから購入するのが安全だ。
蛇口本体に新しいコマを差し込んだら、スピンドルを戻して、パッキング押さえを戻して締める。ここは締めすぎるとハンドルが回せなくなるし、緩いとパッキングから水漏れするので、あんばいが大切だ。ハンドルを回しやすく、水漏れもない状態で固定する。最後に止水栓を開けて、蛇口を開け閉めして具合がよければできあがり。
<蛇口内のコマ(ケレップ)交換手順>
- 止水栓を閉じる
- 水の停止を確認
- パッキング押えを緩める
- 蛇口本体からスピンドルを引き出す
- コマを取り出す
- コマを交換する
- スピンドルを戻す
- パッキン押さえを締める
- 止水栓を開く
洗面台の蛇口の水漏れ修理の例
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*掲載データは2012年8月時のものです。