窯作りに挑戦する皆さんのために、押さえておくべきポイントをまとめて解説。これさえチェックすれば、あなたの頭の中では、すでに立派な窯ができあがってるはず。ほら、意外と簡単に作れそうでしょ?
*ピザ窯・パン窯の基本とPOINT1・2はコチラ!
*ピザ窯・パン窯の形状や煙突などのPOINT3・4はコチラ!
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POINT5 断熱層
とりあえずピザやパンが焼ければOKなら、耐火レンガでひと周り囲んだだけの窯で問題ない。
ただ、より長時間、窯料理を楽しみたいなら、さらに、その外側に断熱層を設けて、蓄えた熱が逃げにくくするといい。冷めにくい窯は、ひと晩おいても使えるほどだ。
断熱層の資材に求められる耐火性は、窯内部ほどシビアではなく、普通レンガを使用するケースが多い。
また、外壁を普通レンガで仕上げ、その内側に砂や小石、割れたレンガなどを詰めたり、あるいはすき間を設けて空気層にしたりして、断熱層をより分厚くする方法も見られる。
POINT6 扉
窯が温まり、食材を入れたら、窯口をふさいで熱が逃げないようにする。ピザなら窯口をふさがなくても焼けるが、パンを焼く場合は必ずふさぐ。
最も手軽なのは、耐火レンガや鉄板で窯口をふさぐ方法。窯を使用するときの作業性や、見た目にこだわるなら、扉をつけるといい。
扉は、鉄板を加工して作ったものが定番だ。本格的でかっこよく、耐火性も問題ない。
DIYで鉄製扉に挑戦するのも面白いが、道具ぞろえも含めて敷居が高いと感じるなら、扉の製作だけは鉄工所に頼むというのも現実的な選択といえる。
POINT7 土台
窯は、ピザやパンを焼くときに作業しやすいように、適当な高さに設定しよう。低すぎる窯は思いのほか不便なので、土台を設けて腰あたりに窯口がくるようにしたい。
土台は、コンクリートブロック(重量ブロック)で作るケースが多い。表面を塗り壁材で仕上げれば、デザイン性が上がる。また、強度を保つ程度にすき間をあけておけば、薪や道具の置き場として活用できる。窯より広めに作れば、作業台や食材置き場になる。
なお、窯の重量は数百㎏に及ぶことも珍しくない。そんな場合は、土台の下に頑丈な基礎を打っておくと安心だ。
POINT8 屋根
窯の上には、屋根を作りたい。雨で濡れた窯は、使用時に温めるのに時間がかかる。それに、もし使用中に雨が降ってきたら、屋根のない窯は冷えてまともに使えなくなるし、食材の片づけなどにも不便だ。
また、繰り返し雨で濡れた窯は、耐久性が低くなる。レンガ類は水濡れと高温の状態を繰り返すことでもろくなり、粘土などは一度の雨で崩れることもある。
屋根のシンプルな作り方は、四隅に柱を立て、柱に桁と垂木をつけて屋根材を載せるというもの。要は、窯が雨で濡れるのを防ぎ、十分な強度があることだ。
さらに、屋根の下に道具を収納できるようにするなど、工夫するのも面白い。