事例集
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2022/10/22 14:52

開閉式の壁と落葉樹で快適空間を演出したウッドデッキをご覧あれ!/最高の居場所があるガーデンファイル(10)

「俺の(私の)庭が一番居心地がいいんです!」

そんなDIYerたちの個性溢れるフェイバリットガーデンをご覧あれ。

10回目となる今回はプロが作る最高の居場所を紹介!

 

<記事内ギャラリー>

 

File10 ウッドデッキを生かすのは、開閉式の壁と落葉樹!

3面は母屋に囲まれ、残す1面は引き戸を閉めて、四方を囲ったプライベート感たっぷりのデッキ。落葉樹のヒメシャラが葉を落とす冬、空からデッキ全体に光が届く

 

2階からデッキを眺める。鴨居の上端にはガルバリウムを張っている

 

<DATA>
主要デッキ材…防腐処理済みSPF
デッキ面積…約16㎡
主な設備…開閉式の壁(引き戸)、落葉樹

 

これぞ、住宅地で本当に活躍するウッドデッキの形だ。3面を母屋に囲まれた庭にデッキを作り、唯一、周囲に向かって開け放たれた面には、引き戸を装備。人目が気になる時間帯には引き戸を閉じ、気にならないときは開ける。いわば開閉式の壁を設けることで、住宅地でも常に落ち着いて過ごせるガーデンリビングとなる。

確かにここで紹介する例は、3面を母屋に囲まれた庭だから可能なデザインだが、そうでなくても、デッキの隅に新たに柱を立て、その柱までの間に引き戸を設けるなどすれば、近い状態に仕上げられそうだ。

四方を囲ったプライベート感重視のデッキでは、空とのつながりが、より強く意識される。そして、空との関係性を絶妙に調節してくれるのが、落葉樹だ。夏には葉を茂らせ、厳しい陽射しをさえぎる天然のパラソルとなり、冬には葉を落とし、暖かな陽射しをデッキに通す。

「デッキだけじゃなくて、家の中も夏は涼しくなるし、冬は暖かくなるんです」

と、十数年にわたり落葉樹の恩恵を受けてきた住人も、太鼓判を押した。

 

引き戸を全開にした状態。人目が気にならないときは、こうしておくと開放感が高まる

 

外から見た引き戸全開状態

 

外から見た引き戸全閉状態。1枚の幅約1.4×高さ約2.2mの戸が3枚連なる

 

ヒメシャラが伸びる部分はデッキを切り欠いている。木の生長に合わせて、切り欠きを広げてきたそう

 

壁から壁へと渡された鴨居。内部には、3枚の戸の吊り戸車が転がるため、3本のレールが通る

 

敷居のレール。この中を、戸の底につけた戸車が転がる

 

全開状態のとき、戸はこのように収まる

 

夏のデッキ。茂る葉が影を作る

 

取材協力◎グリーンギャラリーガーデンズ/写真◎福島章公

*掲載データは2013年2月時のものです。