洋室のフローリングは、いくらきれいに拭き掃除しても、小さな傷がつくと色の違いでけっこう目立つもの。
簡単に交換できるものではないだけに、あきらめてしまいがちだが、傷を埋めるという方法で、DIY歴がそんなにない人でも簡単、手軽に補修する方法があった。
その上を人が歩き回ることを前提に作られているフローリング材は、特別に硬い塗料で仕上げられているので、簡単に傷つくようなことはないが、硬く、尖ったものがぶつかると傷つきやすい。普通はすじ傷程度で済むが、ぶつかる角度や速度が、ちょうどよくなると、エグったような傷になってしまう。
エグリ傷は深さがあるので着色だけで傷かくしすることができないが、今回使っている一度液状に溶かして傷に流し込むタイプの補修剤だと、ある程度深さのある傷にも対応できる。熱して溶かすというひと手間があるが、これなら、深さのある傷でも平滑に補修できる。
補修剤、かくれん棒・調色用は4本の基本色がひと組になっていて、配合の比率を変えることで、15色以上のフローリングの色に対応できる。パッケージの裏に色見本とそれぞれの色の配合表がついているので、それに合わせて色合わせして、4本のクレヨンをナイフで削りスプーンで受け、指定の比率で配合したものをライターやローソクで熱し、完全に溶けたところで傷に流し込み、固まったところで余分を削り取って面をそろえるというのが、作業の概略だ。道具類の準備さえしておけば、作業自体は30分かからないですむ、簡単メンテナンスだ。
ポイントは色合わせ。パッケージ裏の色見本どおりの比率でかくれん棒を削ればいいのだが、やはり若干のセンスが必要だろう。まるではじめてというなら、傷ついたフローリングの色味に近いものの上で一度実験してから、本番に取りかかると不安がない。
<フローリングの傷補修の手順>
- 傷のささくれやバリ、たまったホコリなどを取り除く
- 補修剤がまわりに飛び散らないようマスキングテープで囲む
- 色合わせの配合比にしたがって、かくれん棒・調色用を削る
- 削った細片を溶かす
- 溶けた補修剤を傷に流し込む
- 補修剤が固まったら、不要部分をヘラでこそげ落とす
- フローリング上に残った補修剤をウエスで拭き取る
<かくれん棒・調色用を使ったフローリングの補修手順例> *画像をタップするとご覧いただけます
*掲載データは2013年2月時のものです。