歯磨き、手洗い、洗顔と毎日使う洗面台。長年使ってる間に、排水口から嫌な臭いが立ち上ってきたり、排水の流れが悪くなったりしたら、排水管の詰まりを疑いたい。
排水管は簡単な構造なので、ちょっと注意すれば、DIYでメンテナンスできる。リフレッシュした排水管で気持ちよく洗面台を使おう。
<洗面台の排水パイプメンテナンスの手順>
- 止水栓を閉じる
- U字管の上側のナットを緩める
- U字管の下側のナットを緩める
- U字管のパッキングを検査する
- U字管の内部を掃除する
- 排水管の内部を掃除する
- U字管の上下ナットを締める
- 止水栓を開ける
- 水を流して排水の状態を確認する
排水管は洗面台から水が流れ落ちていく部分にUの字(Jの字)に曲がったトラップ部分(U字管)がついている。この部分に水を溜めて、排水管本管から上がってくる悪臭やゴキブリ、ネズミの侵入をシャットアウトしているのだが、曲がっている部分なので、知らない間にここに髪の毛や練り歯磨き粉、石鹸かすなどが堆積すると、水が腐って悪臭を発したり、除々に管が詰まって排水の流れが悪くなることがある。この部分をきれいにするだけで、悪臭や詰まりの問題は一発解消できる。
作業はトラップ部分を取り外して、管の内部を洗浄し、再び元に戻すだけなので、基本的な工具はトラップのナットを緩めるウォーターポンププライヤーと管内掃除用のブラシがあればいい。作業中に漏れた水を受けるバケツ、飛び散る可能性の高い汚水を拭く雑巾も用意しておくと安心だ。
U字管のナットは六角で対辺幅が36mm、43mmなどと太いので、ウォーターポンププライヤーも開口幅が十分なものを用意する。また口金がギザギザしているものは、ナットのメッキをはがし、傷つけてしまうので、口金はギザギザのない平らなタイプか、写真のような口金に樹脂のついたタイプを使う。ギザギザのものしかない場合は、口金にテープを巻いてナットを傷つけないように気をつけたい。
水まわりの作業では基本となるのが止水栓を閉めてから作業をはじめること。排水管に直接関係ないがDIYでの安心感のためにも止水栓は閉めておく。
長年ほったらかしになっていたナットは、サビや水垢で固まって動かないことがある。CRC5-56など潤滑材を吹き、木づち、ゴムハンマー、プラスチックハンマーなどナットを傷つけないハンマーでナットを叩くと回るようになる場合が多い。
U字管のU字を抜けて向こう側まで届くパイプ掃除のブラシもあるが、かなり高価。実際の作業では、写真のようなパイプブラシで両側からU字の底までブラシをかければ、効果は十分ある。
<排水トラップのメンテナンス作業例>
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*掲載データは2012年10月時のものです。