高床式で立ったまま植物の手入れができるレイズドベッド(花壇)を軽量ブロックでDIY。丈夫な作りにするために基礎はL形基礎。軽量ブロック部分には縦筋と横筋を入れている。備えつけのベンチ脚も軽量ブロックで縦筋入り。多少粗っぽく使ってもへっちゃらだ。

土圧に耐えるL形基礎で頑丈な構造に仕上げた
立ったまま植物の手入れを楽しめるレイズドベッド。高齢者や車いす利用者でも気軽に植物に触れることができるので、公園など公共の場に作られていることが多い。
そんなレイズドベッドを軽量ブロックで製作した。立ったまま作業できるように軽量ブロックを4段積んで高さ700mm程度になるようにしている。
基礎は土圧に耐えられるようにL字に曲げた鉄筋を使用するL形基礎(レイズドベッド基礎構造図参照)にした。頑丈な作りにするため、軽量ブロックには縦筋と横筋を入れている。コンクリートブロック仕上げのままだと武骨さが残るため、漆喰とタイルで化粧することにした。漆喰は白、タイルは涼やかな印象になるように青系のものを選んだ。
また、ガーデニングの合間にひと息ついたり、道具置き場に活用できるベンチをつけている。ベンチは脚を軽量ブロックで製作。高さ400mm程度になるように2段積む。しっかりした作りにするため縦筋を入れている。レイズドベッドと同様に漆喰で仕上げた。ベンチの座板には2×4材を使用し、道具掛けとして木の枝を取り付けている。
ブロック面を白い漆喰で仕上げたため、エーゲ海風の涼やかな作品に仕上がった。ガーデンキッチンの近くに作ってミニ菜園やハーブガーデンにしてもよさそう。植物好きの高齢者がいる方ならプレゼントとして作ってみると喜ばれるはずだ。
なお、モルタルなどを使用するので製作日数は7日以上見ておくといい。
【構造図】

【使用資材】
【その他の資材】
塗料(オスモカラー カントリーカラー0.75L缶/グレイブラウン、ダブブルー)、六角ボルトナット(2本)、ゴムシート(2×100×100mm)、特厚金折45mm、コーススレッド(65mm)、スリムビス(40mm)、コンクリートアンカー(スピットアンカー/下穴径6mm)、木の枝(高さ約1800mm)
材料費…約4万円
【主な使用道具】
ディスクグラインダー、インパクトドライバー、振動ドリル機能つきインパクトドライバー、サンダー、マスキングテープ、シャベル、ブラシ、各種コテ、コテ板、スポンジ、練クワ、タンパー、バケツ、スペーサー、チョークライン、クランプ、メジャー、カッター、ゴムハンマー、彫刻刀、水平器、サシガネ、ラチェットレンチ、鉛筆
STEP1 基礎を作る

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01 砕石を敷き、タンパーで突き固める 02 3mm厚の合板で枠を作る。枠を留める杭は適当な端材を使用した 03 鉄筋をL字に曲げる。このように2本の単管パイプを使うといい 04 鉄筋をL字に曲げることができた。この鉄筋が縦筋になる 05 基礎に埋め込む鉄筋を曲げる。これは力技で基礎の曲線に合うように曲げていく 06 曲線に曲げた鉄筋とL字にした鉄筋を結束線で固定する 07 鉄筋の組み立てができた 08 セメント1:砂3、水適宜の割合で練ったモルタル(耳たぶくらいの硬さにする)を枠内に入れたらコテでならす。不要な鉄筋を取り、養生シートなどで覆って丸1日以上置く
STEP2 レイズドベッド本体とベンチ脚を作る

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01 曲線部分はこのような型板を作り、墨つけをしてから4段分カットした 02 1段目の軽量ブロックを並べていく。曲線部の軽量ブロックはダイヤモンドホイールを装着したディスクグラインダーでカットした 03 しっかりと水平を確認しながら並べていく 04 1段目と3段目のコーナー部分は横筋が置けるように欠き加工した 05 1段目の軽量ブロックを並べたらモルタルを入れて、横筋を置く。横筋の曲げ方はSTEP1の手順05のように曲げる。縦筋は水平器を当てながら垂直になるようにする 06 横筋と縦筋は結束線で固定する 07 水平を確認しながら2段目を並べる。同様の手順で3、4段目を並べていく 08 4段目はモルタルを平らにならすが、その前に鉄筋を刺してモルタルが奥まで入っていくようにする 09 4段目を並べ終えたら軽量ブロックの溝にモルタルを充填して平らにならす 10 目地ゴテで目地埋めしていく 11 ベンチ脚を作る。50mm厚程度に砕石を敷き、突き固めたらモルタルを敷く。水平の確認をしながら軽量ブロックを置く 12 縦筋を入れたら2段目を置く 13 2段目を積み終えたら溝にモルタルを充填し、鉄筋を刺してモルタルを奥まで入れる。モルタルがはみ出ないように当て板を当てている。当て板はモルタルが固まる前にとる 14 平らにならしたらアンカーボルトを入れる 15 ダイヤモンドホイールを装着したディスクグラインダーではみ出た目地を切る。養生して丸1日置く
STEP3 タイルを張り、漆喰を塗る

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01 ローラーバケでコンクリート用接着剤(ハイフレックス)を塗る。土を入れる面にも塗っておく 02 コテでできるだけ平滑になるようにハイモルタルを塗る。コーナー部はこのように板を当てながら塗るときれいに仕上がる 03 水で濡らしたスポンジでならす 04 ハイモルが半乾きになったら3mm厚程度の板材でならす。曲線部はこういった板材でならしたほうがきれいに仕上がる。この状態で養生し1日置いておく 05 タイルを張る位置を墨つけし、タイル用接着剤(セラ・タック)を塗る。あらかじめ張りたい形にハサミで切ったタイルを張る 06 当て板をしてゴムハンマーで叩く 07 目地を埋める。目地には白いインスタントセメントを使用した 08 タイル用のコテで目地を取り、汚れが残っていたら小さく切って水で濡らしたスポンジでふき取る。タイルの目地埋めが完了したら養生し1日程度置く 09 レイズドベッド、ベンチ脚に漆喰(ヘイ!ヌレール)を塗る。まずはしっかりと養生をする 10 タイルはマスキングテープで養生。形に合わせてカッターで切る 11 内側はコンクリート1段分塗った。コーナー部分はこのように大きなコテを当てながら塗るときれいに仕上がる。作業の工程上土が入っているが、完成後の翌日以降に入れるのがベター 12 タイル面を避けるように漆喰を塗る 13 マスキングテープをはがしたら目地ゴテでならす。漆喰を塗り終えたら養生シートなどで覆って1日置く
STEP4 ベンチを作る

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01 原寸図を作り、これをもとに墨つけする 02 ベンチの材を必要な長さに切ったら、原寸図に当てて墨つけする 03 墨線に沿って丸ノコで切ったら木工用多羽ディスクを装着したディスクグラインダーで曲線にする。サンダーでサンディングし、原寸図に当てて形が合っているかをチェックする 04 道具掛けの木の枝を差し込む穴を掘る。原寸図をもとに墨つけしたら38㎜径のホールソーをつけたインパクトドライバーで穴をあける 05 座板の材の加工ができた 06 490mmにカットした座板受けをアンカーボルトの上に置きプラスチックハンマーで叩いて印をつける。この後、22mm径のホールソーでナットが沈む穴をあけて、12mm径のドリルビットでボルトを通す穴をあけた 07 木工用多羽ディスクを装着したディスクグラインダーで道具掛けの木の枝の皮を削る 08 下塗り剤(ウォーターレペレント)を塗る。12時間以上乾燥させる 09 塗る前によく撹拌させてから塗料(カントリーカラー)を塗っていく。すべての材への塗装が済んだら12時間以上乾燥させる 10 脚の上に緩衝材としてゴムシート(5mm厚以上あるといい)を置き、座板受けを取りつける。座板受けはラチェットレンチでナットを締めて取りつける 11 10mm厚のスペーサーを挟みながら座板を張っていく。組み立てに使用したビスは65mm 12 コンクリート用のビスセットを用意 13 道具掛けの木の枝は金折で取り付ける。まずハンマードリルで地面にアンカーを差し込む穴(6mm径)をあけ、接着剤をつけたアンカーを差し込む 14 地面と金折をビスで固定し、木の枝と金折をビス留めする。2.5mm径のドリルビットで下穴をあけ、35mmのスリムビスでビス留め 15 座板と木の枝も同様に金折で固定させたらできあがり 写真◎福島章公、ドゥーパ!編集部
石川豊花 Yutaka Ishikawa
「ロバロバファクトリー」主宰。立体作家。鉄、木、コンクリートなどの素材を使って、さまざまな作品を制作。現在、神奈川県小田原市を中心にエクステリア施工を行なっている。独創的な空間作りに定評がある。