エクステリア、インテリアを問わず、塗装することで、美しい色で装飾され、その塗膜や成分で材の劣化を防ぎ、保護をすることができる。今回は、塗装の工程で使用する道具を集めて紹介。
不要な部分に塗料がつかないようにする養生用品
せっかくきれいに塗装しても、本来しなくていい部分にまで塗料がついてしまっては台無しだ。そこで塗装の前段階として、養生と呼ぶ作業をして、不要な部分を汚れないように保護する。
養生にはマスカー、ブルーシート、マスキングテープなどを使うのが一般的。マスカーはマスキングテープと半透明のポリシートを組み合わせた製品で、塗装しない部分の境界線にマスキングテープを張って、ポリシートを広げればその部分の養生ができるというもの。住宅の塗装現場で多くの例を見ることができる。ブルーシートはおなじみの青いシートで、養生シートとも呼ばれる、まさに養生のためのシート。マスキングテープは塗らない部分に張って、塗料がつくことを防ぐテープ。粘着力が調節されていてはがしやすくなっている。マスキングテープの代わりにガムテープは使わないほうがいい。ガムテープは粘着力が強いので、はがす時に下地部分をはがしてしまうからだ。
[マスカーの張り方]
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つやつや塗装面にするための下地調整に使う道具
エクステリアの塗装ではあまり登場しない工程だが、インテリアの家具塗装で重要視される工程に下地調整がある。下地調整は木地面を研磨して平らになめらかにする作業。塗装した際にきれいに塗料が載り、すべすべの塗面に仕上げることができ、透明塗料を塗った場合は木目を際立たせることができる。
研磨には主にサンドペーパーを使い、製材された材ならば240番程度から320番、400番と目の細かいものに替えてなめらかに研磨する。320番で研磨した後、材の研磨面を湿らせ400番の耐水ペーパーで水研ぎするとさらさらな研磨面を作ることができる。また研磨工程では電動サンダーを利用すると快速に研磨できる。
[サンドペーパーの番手(粒度)の目安]
60 | 粗目 |
80 | ↓ |
100 | ↓ |
120 | 中粗目 |
150 | ↓ |
180 | 中目 |
220 | ↓ |
240 | ↓ |
280 | ↓ |
320 | 細目 |
360 | ↓ |
400 | ↓ |
500 | 超細目 |
600 | ↓ |
800 | ↓ |
鉄部の塗装、再塗装の下地調整に使う道具
サビの浮いてきたトタン屋根など、金属に塗られた古い塗料を塗り直す場合は、サビや汚れを取り除いて、金属の面を出し、しっかり塗装できるように下地を調整する。この調整には、金属ブラシ、スクレーパー、塗装はがし用砥石などや、研磨ディスク、カップブラシなどをセットしたディスクグラインダー、200番前後のサンドペーパーを取り付けた電動サンダーといった道具を使う。また新品の鉄材は保護のため油分が塗布されているのでそのままでは塗料が載らない。これを落とすには燃料用アルコール、パーツクリーナーなど脱脂剤を使うのが簡単で確実だ。塗料はDIYでは、木部、鉄部共用できる水性多用途塗料が使いやすい。
*掲載データは2017年2月時のものです。