達人に訊く
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2021/11/25 19:19

ガーデン資材の基本!張りレンガ&耐火レンガ編/ドゥーパ!資材館(9)

レンガは基本的なガーデン資材のひとつ。とはいえ誰もが思いつく赤レンガ以外にも、さまざまなバリエーションが存在する。ホームセンターの資材売り場に並べられたレンガから特徴あるレンガをピックアップ。

 

張りレンガ

レンガのバリエーションにはコンクリートブロックや壁に張って、レンガ積みの雰囲気を作る、張りレンガという種類がある。これを使えば既存の門柱や塀などを、レンガを積んで作ったような景観にアレンジすることができる。専用の接着剤とプライマーを使うと小屋やサイディングの壁、スチール物置など、コンクリート以外の場所に張ることもできるので、エクステリア、インテリアにかかわらず、さまざまな場所をレンガ風に装飾することができる。目地幅をあけて張り、仕上げにモルタルで目地を入れると、よりリアルな仕上がりにすることができる。

張りレンガで化粧した薪ストーブの炉壁部分

 

アートブリック
割れや欠けを防ぐためにファイバーを配合し、強度を高めた張りレンガ。明るい色から、リアルな色までカラーバリエーションの幅が広い。約200×64×10~15mm

 

グレートウォールブリック
レンガの質感をより高級に再現した張りレンガ。樹脂モルタルを使えばエクステリアにも接着できる。コーナー用にL型のモデルもあるので、リアルな張り方が可能だ。約230×110×13mm

 

かるかるブリック
美濃焼の技術で作られた窯業系の張りレンガ。質感はアンティークで落ち着いたもの。色のバリエーションも多彩。エクステリアでもインテリアでも使用可能。レンガサイズ(約215×65×15mm)、ミニサイズ(約94×45×13mm)

 

かるかるブリック専用接着モルタル
エクステリアでもインテリアでも使用できる専用モルタル

 

耐火レンガ

ピザ窯など直接火がかかるエクステリア作品づくりの場合、耐火温度が300度程度の普通のレンガを使うと、割れたり、欠けたりするおそれがあるので、特別に耐火性能の優れた耐火レンガを使用する。耐火レンガは、表面にSK‐○○とスタンプされている。SKはテストピースとして使われるゼーゲルコーン(SegerKegel・独)の略で、数字がそのレンガの熔倒温度(ゼーゲルコーンが熔け倒れる温度)を示している(表参照)。ホームセンターではSK‐32、SK‐34あたりが多く販売され、このクラスならピザ窯、バーベキュー炉でも十分な耐火性を発揮してくれる。耐火レンガの接着、耐火レンガ積みにはいくつかの方法があるがキャスタブル耐火物(アサヒキャスターCA‐13Tなど)を使うのが簡単で確実だ。

耐火レンガで積んだバーベキュー炉の例

 

[耐火レンガのSK番号と熔倒温度の目安例]
SK番号   熔倒温度
30     1670度
31     1690度
32     1710度
33     1730度
34     1750度
35     1770度

 

リサイクル耐火レンガ
実際に使われていた窯の取り壊しなどで出た耐火レンガをクリーニングしたもの。ひとつひとつ違う焼きむらが味わい深い。ピザ窯などの組み立てにも利用できる。約230×115×65mm

 

耐火レンガSK-32、SK-34
右が基本、左が半丁の耐火レンガ。上2枚がSK32、下2枚がSK34。耐熱温度はSK32が1710度、SK34が1750度。それぞれホームセンターで入手しやすいJIS規格の耐火レンガだ。基本(230×114×65mm)、半丁(230×114×30mm)

 

耐火レンガSK-34 横ゼリ
傾斜をつけて作られる耐火レンガのバリエーション。窯のアーチを作るためのパーツ。左からY-1(230×114×65~59mm)、Y-2(230×114×65~50mm)、Y-3(230×114×65~32mm)

 

フランスレンガ
焼き締めの模様がくっきり残るフランスのレンガ。耐火温度が1200度あるので、バーベキュー炉の火床に使うことができる。約220×105×54mm

 

耐火セメント
補修用に使われる耐火セメントで、水を加えるだけで使用できる。窯や目地のひび割れの補修に便利。耐熱温度1100度。2㎏

 

アサヒキャスターCA-13T
耐火レンガの積み、接着に簡単確実に使えるキャスタブル耐火物。普通のモルタルと同様に適量の水を混ぜるだけで使用できる。常用温度は1300度で、プロの間でも広く使われている。25㎏

 

*掲載データは2017年2月時のものです。