事例集
事例集
2021/12/10 21:14

アウトドア派DIYerを夢中にさせた屋外の暖房器具“手作り焚き火台”の世界

きっかけは趣味の竹細工で大量に出る端材をエネルギーに変換するため。手始めに小さなロケットストーブを作り、その後は薪ストーブ、焚き火台……、気づけば数々のアウトドア用の燃焼アイテムを自作していた。

「私は根っからの焚き火人間ではないんですけど、キャンプ仲間がみんな好きで」と話す西川さんが気の合う仲間と集い、火を楽しむために作った作品の一部を、前回に続いて紹介していこう!

 

【フォトギャラリー】

 

ステンレス板を編んで作るトライポッド焚き火台

1辺は約300mm。3本の脚にチェーンでつなぐ

 

0.1mm厚のステンレス板を5mm幅に割き、「三角網代編み」で製作した唯一無二の焚き火台。デザインは西川さんの竹細工の先生の作品をアレンジ。竹と比べるとステンレスは滑りやすかったのでガムテープで固定しながら編み、最後は銅線を巻き付けて縁を仕上げた。西川さんの竹細工の編み技が存分に発揮された作品だ。

 

鍋調理を可能にしたタイプ。ゴトクには10インチのダッチオーブン用の中敷きを使用

 

製作中の1枚。底部中央の出っ張りは、灰がたまるのを防止し、空気循環をよくするため

 

金網+輪弧編みで作るウッドキャンドル用焚き火台

着火後から数分でこの火力。下部にワイヤーを通した脚3点で支えられ、ねじれながら安定する

 

100円ショップで購入したケーキ箱を加工し、着火剤入れ&灰受けとして底に取り付けた

 

夜だとさらに迫力が増す!

 

「輪弧編み(りんこあみ)」中の写真。0.1mm厚のステンレス板を幅7×長さ910mmにカットして編んだ

 

キッチンアイテムで作る縦型のモバイル焚き火台

脚は70mmのボルト。高さは約260mm。短い薪に向いている

 

IKEAで販売されているキッチンアイテムをドッキングさせた小型の焚き火台。本体にはカトラリー用の水切り、灰受けには蒸し器、底抜け防止用にステンレス製のおたま(こちらは100円ショップ)を装着している。接合はリベットとボルトのみのシンプルな構造。火力は申し分なく、使い勝手は上々なようだ。

 

自作のファイヤーブラスターが活躍!(後述参照)

おしゃれなファイヤーブラスターも安く作れちゃいました!

ピンポイントで空気を送るのに便利なファイヤーブラスター(火吹き棒)も手作り。竹筒での製作経験はあったが、伸縮可能なものが欲しかったため噴霧器のパイプに着目。先端ノズルを交換し、持ち手には黒竹を装着した。製作費はなんと約2000円!

西川さんお手製のファイヤーブラスター。480~850mmに伸縮可能

 

焚き口が地面に近くても、椅子に座ったまま空気が送れる。先端の曲がり具合が絶妙なんだとか

 

【製作者Profile】
西川大助さん。埼玉県所沢市で塗装業を営む。43歳、ストーブDIY歴は2年。趣味はツーリングキャンプに竹細工。いつも設計図は書かずに、その場の思いつき、現物合わせでもの作りを楽しんでいる。
西川さんのブログ

 

*掲載データは2015年10月時のものです。

写真◎門馬央典、製作者提供