木工を中心にいろいろな家具作りに取り組んでいると、ふと「この家具を自由に動かせると便利だろうなあ」と思うことがあるはず。そんな思いを簡単に実現してくれるのが、キャスターの活用だ。
選び方や機能性を解説した前編はコチラ!
キャスターの材質とプレートの種類
キャスターの車輪にはさまざまな材質が使われており、材質によって耐久性、走破性、デザインなどが異なる。使われている材質は、ゴム、ナイロン、プラスチック、空気入りタイヤ、金属などが一般的。どれが最高のものということは難しく、転がる場所に対するキャスターの直径の選択と、作品のデザインとの兼ね合いで選べばいいだろう。価格も相当の差があるので、ホームセンターで実物を確認・検討しよう。実際にキャスターの陳列棚をじっくり見ていくと、いろいろなアイデアが出てくるはず。
また、キャスターの取りつけ方法も選択のポイントになる。普通の木工作品であれば、ネジ穴が4カ所ついたプレート型(台座・面付け形)が一般的。接地する部分が細い脚などの場合は、ねじ込み式や差し込み式など、取りつける面に差し込み穴の加工が必要なタイプを選択する必要もあるだろう。
知っておくとトクをする!? キャスターにまつわる3つの豆知識
キャスターの固定は確実に行なう
たとえばプレート型のキャスターの場合は、プレートの四隅にビス穴があけられているので、必ず四隅すべてをビスで固定する。ビスを減らして固定すると、そこに荷重が集中して破損の原因になる。また、ビス穴が皿取りされている場合は皿頭のビス、皿取りされていない場合はナベ頭のビスで固定するのが原則だ。
デザインを優先したインテリア用キャスター
比較的軽量な作品のキャスターにはボールキャスターを使う手もある。ボールキャスターは車輪が金属や樹脂の玉でできており、大きなボールベアリングのようなデザインをしているのが特徴だ。また、ボールキャスターは円形のターンテーブルを下から支えるなど、使用方向に上向き、下向きタイプがある。購入時は耐荷重だけでなく使用方向にも注意しておきたい。
キャスターの動きをストップするアイテム
ストッパーのついていないキャスターを定位置に置いておきたいという場合には、キャスターの下に置く専用のストッパーを活用しよう。ストッパーは滑りにくい材質で作られており、車輪の下に置いて使えば、キャスターが勝手に動かないようにすることができる。
*掲載データは2017年8月時のものです。