事例集
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2022/9/12 17:17

多肉植物を愛でるためのデッキつき小屋を作っちゃいました/最高の居場所があるガーデンファイル(1)

「俺の(私の)庭が一番居心地がいいんです!」

そんなDIYerたちの個性溢れるフェイバリットガーデンをご覧あれ。

後半にはプロが作る最高の居場所も収録!

 

<記事内ギャラリー>

 

File01 既存のシンクを利用してデッキつきプランターハウスを製作

西部劇×サーフィンという一見矛盾しそうなふたつのテイストが見事に混ざり合ったプランターハウス。休日は庭にお気に入りの道具を引っ張り出して、自宅でアウトドア気分を満喫

 

小屋内部。壁とシンクまで伸びる作業台は幅を合わせたさまざまな材を張って仕上げている。足元には瓦を粉砕したチップをまいた

 

<DATA>
製作者…Sさん(41歳)・大工
DIY歴…21年
製作費用…約3万円
製作期間…約10日

 

「いや~、毎日なにか作ってますよね~」

多肉植物を片手にゆる~く語るのはSさん。日々、大工として腕を振い、休日は波乗りとDIYに精を出す、根っからのもの作り好きだ。

そんなSさんは、自宅の庭の片隅にある古くなり使われなくなった野菜洗い用のシンクに着目。これをなんとかできないものかとシンクを取り囲むようにして、小屋を製作。何もなかった庭を、見事くつろぎ空間に変身させた。

小屋のイメージは、西部劇に出てくるバー。クリント・イーストウッドがバネ式のドアをバン!と開けば、中にいるゴロツキたちから睨まれる…まさにあれだ。そんなウエスタンなイメージに加え、サーファーらしいセンスで施工、装飾がなされているのがSさんの小屋の特徴。

2面が開放されたオープンなデザインで、内壁はさまざまな種類、サイズの廃材を、あえて厚みをそろえず縦張りにして仕上げている。一見、ランダムに張っているように見えるが、同じ列には幅を合わせた材を張り、壁全体のリズムが崩れないように計算されている。ラフでいてスマートな壁張りテクニックだ。

小屋内側は既存のシンクを取り囲むように収納棚や作業台を設置。棚にはスコップなど小さなガーデニングツールからランタンやバーナーなどのアウトドアツールが収納され、いるだけで落ち着く、好きなものに囲まれた空間を作り上げた。

「好きなだけ多肉植物を触ったら、コーヒーを淹れて、ボーッとする。夜には椅子を出して星を眺める。のんびりできる場所があるって、最高ですよね~」

 

デッキ側の壁に取り付けられた窓は廃材を利用。一部ガラスが割れていたので取り外し、網戸に張り替えて利用した

 

大小さまざまなサイズのプランターもDIY。「意外とバランスいい鉢を作るのって、難しいんですよね~」とSさん

 

屋根材にはアスファルトシングルを使用。余ったものを使ったのでツートンカラーに

 

屋根材と下地になる合板との間には、L字に折った板金を挟み込んでいる。雨が回り込まないための工夫

 

ウエスタンデザインの切り込み部分は裏から別の材をあてて固定している

 

正面の壁材にはジグソーで切り込みを入れ、ウエスタンな意匠を施した

 

小屋を側面から見る。小屋背面の支柱に長尺の2×4材を取り付け、西部劇風看板のフレームに利用

 

シンク上の収納棚には照明を設置。手元が明るく細かな作業もOK

 

基礎石と支柱の間にはゴムパッキンを挟み込み、材の腐食を防止

 

こんな小屋も作ってます!

仕事で家を作り、庭に小屋を作るだけでは飽き足らず、さらに近くの土地にスモールハウスを作ってしまったSさん。こちらは外がすべて見渡せるような大きな窓が特徴的。内壁は得意技のランダムの材を縦張りにして仕上げている。使い道はまだ未定だそうだが、内部を飾りつけたらミニ雑貨屋でも開けそう。

入り口に小さなデッキのついたスモールハウス。小屋の側面に取り付けられた大きな窓が特徴的

 

内壁はさまざまな材の幅を合わせた縦張り仕上げ。壁まで雰囲気のあるインテリアになるDIYテクニック

 

写真◎佐藤弘樹、田里 弐裸衣

*掲載データは2013年2月時のものです。