蝶番&金具を使いこなせば、作品の幅が広がる! グレードがアップする!
最もベーシックな平蝶番を筆頭に、自由蝶番、フラッシュ蝶番、バネ蝶番…といった、機能性・デザインの異なるさまざまな蝶番の特徴と使い方を解説した、不定期連載企画をお届け。
*蝶番の基本構造についてはコチラをチェック!
*蝶番の基本的な取りつけ方はコチラをチェック!
Hinge 4 バネ蝶番
軸に巻かれたバネの反発力で、自動的に元の位置に復元するタイプの蝶番。自由蝶番と違い軸が1本なので、動きはひとつの方向だけに限定される。取り付け時、バネの力に逆らって羽根を広げるので少々力が必要。
バネ蝶番は写真のように、羽根が直角になった状態でロックするように軸にバネが巻かれている。蝶番を平らに開くとバネの反発力で、閉じる方向に動く
取りつけ作業例
01 蝶番の片方の羽根を材の縁に引っかけ、位置を決めて下穴をあける。バネの力が強いので付属のビスも長くなっている 02 ビスは中途半端に締めると、使用中にバネの反発力で抜ける可能性があるので、しっかり締めこんでおく。蝶番を取り付ける材もしっかりした材を選ぶ。SPF材より強度があれば大丈夫だろう 03 反対側の羽根をビス留めする。バネの力で羽根が閉じようとするので、空いた手で羽根を押さえながら作業することになるだろう 04 2枚の羽根が開いた状態で固定された状態。バネは張った状態になっている 05 手順04の状態から2枚の板を折り込んだ状態。バネには元に戻ろうとする力が掛かっている 06 手順05の状態から手を離すと、写真のように羽根が開いた状態に跳ね返ってくる。手前の板がドアだとすれば、右から左にドアを通過すれば、開いたドアは手を離せば自動的に閉じることになる
Hinge 5 アングル蝶番
装飾性もある丈夫な蝶番で本棚や書斎の家具など、落ち着いた雰囲気を求められる作品によく使われる。羽根の片方はカップを掘り込んでつけ、片方は突きつけで固定するため、取り付けは丈夫になる。
アングル蝶番は円形のほうの羽根がカップ状になっていて、カップの分をドリルで掘り込み、そこに埋め込んで固定するので、確実な取り付けができる
羽根のバランスやデザインもいいので、取り付け後の内側からの見た目もいい
蝶番取り付け後、トビラを閉じて外から見た状態のアングル蝶番
取りつけ作業例
01 カップの形に合わせて材に墨つけする。このように一部の欠けた円となる 02 カップを掘り込むにはフォスナービットという大きな径のドリルビットを使う 03 欠けた円はそのままではフォスナービットで彫れないので、写真のように、円の欠けた部分に端材を当てクランプで固定し、端材ごと円としてカップの深さに彫りこむと、きれいに彫れる 04 彫りこんだ溝にカップを差し込み、位置が正確か確認したら、付属のビスで留める 05 反対側の四角い羽根を本体側の内側に固定する。折れ曲がったアングル部分が材にぴったり沿うように固定する 06 固定されたアングル蝶番 *小さく表示されている写真はクリックすると大きく表示されます。
*掲載データは2014年8月時のものです。