蝶番&金具を使いこなせば、作品の幅が広がる! グレードがアップする!
最もベーシックな平蝶番を筆頭に、自由蝶番、フラッシュ蝶番、バネ蝶番…といった、機能性・デザインの異なるさまざまな蝶番の特徴と使い方を解説した、不定期連載企画をお届け。
*蝶番の基本構造についてはコチラをチェック!
*蝶番の基本的な取りつけ方はコチラをチェック!
Hinge 6 スライド蝶番
システムキッチンやビルトインの家具に多く使われるスライド蝶番。キャッチが内蔵されたタイプでは、扉が開閉したときに、自動的に固定されるので使いやすい。また本体の調整ビスを調整することで、扉を取り付けた後で、取り付け位置の微調整ができる。
取り付け後も調整ビスで羽根を動かし、扉の位置を微調整できるスライド蝶番。何枚も扉が並ぶクローゼットなどに対応できるよう取り付け位置を工夫したタイプもある。T字型になった羽根部分にカップがあり、この部分を掘り込んで取り付ける
全かぶせと表示されたスライド蝶番を使うと、ぴったり本体を覆う扉の取り付けができる
取り付け後の扉の位置の微調整は、スライド蝶番の台座金具に内蔵された調整ビスを動かすことで対応する
各調整ビスを回すことで、数mmずつ扉の位置を調節できる
取りつけ作業例
01 スライド蝶番の説明書に従って、扉側にカップ部分を差し込む座ぐり穴を墨つけする。カップ穴径には種類によって、26mm、35mm、40mmが規格化されている 02 指定の径に合わせたドリルビット(フォスナービット)を使い、墨線に沿ってカップの指定深さまで垂直に彫りこむ 03 彫りこんだ穴にカップ部分を差し込み、付属のビスで固定する 04 本体側に台座金具を固定する。説明書にしたがって正確な位置に取り付けることがポイント 05 本体に台座金具を取り付けたら、カップ側の腕を伸ばして、台座金具にかみ合わせる 06 腕と台座金具をかみ合わせたら、かちりと押し込めば蝶番を固定できる。微調整はこの後行なう
Hinge 7 フリーストップ蝶番
ノートパソコンを開閉するときのようにフタと本体を、任意の角度で止めておける蝶番。
樹脂でできたフリーストップ蝶番。写真のもので羽根の幅50mm。羽根を折ると、ちょうどノートパソコンを開閉するぐらいの抵抗感(トルク感)で開閉できる。フリーストップヒンジと呼ばれることも多い
蝶番の羽根が180度開いた状態 片方の羽根を中途半端に持ち上げて手を離しても、この状態で止まる 蝶番が90度の角度になった状態 180度上を向いた状態で止めておける。上に開く書類棚などに使うと便利
取りつけ作業例
01 材をそろえるためにテープで固定してから蝶番を置く位置を決める。材が動かないと慌てずにすむ 02 下穴をあける。ここではオートポンチという工具を使っている 03 ポンチのような専用工具がなくても、家庭用品の千枚通しでも十分下穴のくぼみを打つことができる 04 普通の平蝶番より蝶番自体に負荷がかかるので、ビスはしっかりと留めておく 05 固定されたフリーストップ蝶番 *小さく表示されている写真はクリックすると大きく表示されます。
*掲載データは2014年8月時のものです。