蝶番&金具を使いこなせば、作品の幅が広がる! グレードがアップする!
最もベーシックな平蝶番を筆頭に、自由蝶番、フラッシュ蝶番、バネ蝶番…といった、機能性・デザインの異なるさまざまな蝶番の特徴と使い方を解説した、不定期連載企画をこれまでお届けしてきた。
蝶番以外の金具も種類が豊富で、これらを上手に使いこなせば、建具&家具作りの幅を広げてくれる。今回からは、そんなラッチ、落とし、戸車、ステー…といった建具・家具に使うアイテムを紹介。
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Hardware 09 スライドレール
机の引き出しによく使われる金物。引き出し量と耐荷重をしっかりと把握しておこう。
スライドレールには、引き出し側面につける「横付け」、引き出し底の裏につける「センター付け」、パソコンデスクのテーブル天板を引き延ばすために使われる「天吊り」などの種類がある。さらに、4分の3ほど引き出せる「2段引き」と、完全に引き出せる「3段引き」など、レールによって引き出し量が異なるので仕様をよく確認しよう。
取り付けの際は、レール同士を平行に取り付けることが大事になる。また、レールの厚さぶんすき間が必要になるので設計の際には注意すること。
スライドレールの取り付け例
Hardware 10 キャッチ
掛け金などを使用しない扉を保持するための止め金物。キャビネットなどの室内用の収納家具の扉に最適だ。
プッシュキャッチを棚の開き戸に使用した例。押し込むだけで開け閉めができるので取っ手がいらない
主に、収納家具の扉の内側に使われるキャッチ。掛け金とは違って、表面に金具が見えないので作品をスマートに仕上げられる。種類としては、磁石の力で扉を保持する「マグネットキャッチ」、突起(ストライク)がローラーの受けに挟まることで扉を保持する「ローラーキャッチ」、扉を押すとスプリングの作動によって開け閉めができる「プッシュキャッチ」などがある。テレビやレコーダー用のキャビネットなど、磁気を嫌う製品を置く家具にはローラーキャッチかプッシュキャッチを使うとよい。以下では、マグネットキャッチの取り付け例を紹介するが、ローラーキャッチ、プッシュキャッチでも手順は同じだ。
マグネットキャッチの取り付け例(扉が側板の内側にくる場合)
マグネットキャッチの取り付け例(扉が側板の外側にくる場合)
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*掲載データは2014年8月時のものです。