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世界の食文化3強の一角! 途上国の中間層が「日本食」をもっと人気にする

2022/3/11

2022年2月、米国の著名な料理専門メディア「Eat This, Not That!」において、世界で最も人気のある料理(国別)ランキングで日本食が堂々の3位になりました。日本料理——特に和食——は1位のイタリア料理、2位の地中海料理と肩を並べる三強の一角です。

2019年、ケニアのナイロビで開かれた日本食のイベントの様子

 

日本食は美味しさもさることながら、見た目の芸術性や素材の生かし方、健康的な要素など、さまざま理由で世界各国の人々に愛されています。日本に住んでいると当たり前のように感じる日本食は、私たちの想像を超える強さで世界中の人々に支持されており、それが米国メディアのランキング結果にも表れていると言えるでしょう。

 

近年、成長著しい新興国においては、経済成長に伴う中間層の増加により、外食を楽しむ人や海外の食材を購入して自宅で調理を楽しむ人が増えていくと考えられます。例えば、2019年にケニアのナイロビで開催された「Nairobi Japan Food Festival(NJFF)」には現地の人々が多数来場し、ポン酢などの調味料が高い評価を受けました。その一方、アジアではラオスなどで青汁やわかめなどが好調に売れており、完成された日本食以外にも飲料や食材、調味料の分野まで広範囲な輸出の拡大に期待が持てます。

 

和食に無限の可能性

しかし、味の好みを含めた食文化は多様であるため、「日本人に好まれる味がそのまま海外で通用することはない」と事前に認識しておくことが賢明です。特にインドやバングラディッシュなどのスパイス食文化圏で日本食は苦戦していることもあり、現地の人たちの感覚に合わせる「ローカライゼーション」の意識を持つことが重要でしょう。

日本食に高い関心を示したナイロビの人々

 

例えば、NJFFでは「日本食」ではなく、「日本の味(フレーバー)」を現地の食文化と掛け合わせて紹介することに重点を置き、結果的にそれが功を奏しました。実際、ある参加者は、最初に同フェスティバルの宣伝を見たとき、「『日本食=寿司=生魚』を食べさせられる」と思って嫌がったそうですが、同イベントで初めて日本の味に触れて、「ビックリするほど美味しかった」と言っていました。

 

また、NJFFでのアンケート結果では、回答者がそれまで日本の食品を購入したことがなかった理由として、「どこで購入できるのか分からない」および「調理法が分からない」との回答がアンケート結果の6割を占めています。しかし見方を変えれば、これはまだまだビジネスチャンスが残されていることを示しているので、グローバル展開を検討している食品関連企業は、現地の情報を把握している専門企業に相談する価値があるでしょう。完成された日本食はもちろん、現地の料理と組み合わせて新たなレシピを生み出せる食材には、無限の可能性が秘められているのです。

 

画像提供/アイ・シー・ネット株式会社

 

 

 

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