機材レポート

「スタイリッシュ28ミリ機」の決定版になるか!?『フジフイルム ファインピックスF100fd』

W080126_1
スリムでスタイリッシュなボディに、28-140ミリ相当という“オイシイ画角”をカバーする光学5倍ズームを搭載。そのボディだが、上面がへこむようにカーブしているのが、わかるだろうか? これが「ナローシェープデザイン」の特徴的な部分である。ちなみに、こういったカーブは上面部だけでなく前面にも施されている(横にして見ると前面がへこんでいる)。

 24日のフジフイルム「ファインピックス」新製品発表会レポートの続きデース! 昨日紹介した高倍率ズーム機の「ファインピックスS100FS」も魅力的なモデルだけど、個人的に最も興味をソソられたのは、スタイリッシュなFシリーズで28ミリ相当の広角域をカバーする『ファインピックスF100fd』だね。これまでも他社から広角28ミリズーム機が発売されてたけど、イマイチ触手が動かなかった。A社の製品は28ミリ相当でのレンズ性能(画面周辺の画質)が不満だったし、B社の製品は感度ISO200あたりから画質がアヤシイ。C社の製品は画像処理技術がイマイチ…。

 その点、ファインピックスは、レンズ性能が安定しているし(という印象がある)、高感度時の画質や画像処理技術(ノイズ処理や色再現など)も定評がある。糸巻き状のカーブを描く「ナローシェーープデザイン」には賛否両論あるだろうけど、手にした感じはなかなか良好。ボクは“黒好き”なのでブラック仕様の製品ばかり触ってたけど、そのマット(つや消し)タイプの表面処理も、手になじんでイイ感じだったヨ。

 ちょっと残念だったのは「最高峰のF」というキャッチフレーズが付けられてるのに、機能がオートに傾倒し過ぎてる点かな。ボクが持ってる「ファインピックスF31fd」には、絞り優先やマニュアル露出が搭載されていた。最高峰と銘打つモデルなら、そういった“プログラムオート以外のモード”も搭載して欲しかったね。まあ、この手のモデルで絞りを選択しても効果は薄いけど、マニュアル露出でシャッター速度が選択できたら、ストロボ撮影で背景の明るさが自由にコントロールできるからね。あと、マニュアルフォーカス機能も欲しかった。電車内からの車窓撮影などでは、フォーカスは無限遠に固定できた方がありがたいから、AFよりもMFの方がだんぜん使いやすいんだよねぇ。

 …とまあ、マニアックな部分での不満点はあるけれど、高品位で安定した描写性能や、従来比400㌫のワイドダイナミックレンジ、顔検出範囲360度を達成した「顔キレイナビ」…などなど、これまでの広角28ミリ機とはひと味違う“写りやパフォーマンス”に期待したい。あ~、これも実際に使用してチェックしてみたいねー!

W080126_2
撮影モードの選択は、専用のモードダイヤルでおこなう…のではなく、メニューボタンで呼び出して、ホイールダイヤルをクルクル回転させて選択する。ちなみに、クルクル回転する代わりに、上下方向へのキー操作でも選択できる。