SP AF17-50ミリF2.8の鏡筒は少し太めなので、コンパクトなボディとのバランスはあまり良くないかもしれない。でも、K10Dくらいのサイズのボディなら、ルックスも重量バランスも良好!
いろいろ考えた末、ペンタックスK10D用の新しい常備レンズとして『タムロンSP AF17-50ミリF2.8XR DiⅡ LDアスフェリカル』を購入。でもって、そのレンズを携えて最初に出かけたのは、ローカルな雰囲気が魅力の「都電荒川線」の沿線である。
先週、用事で池袋に行ったので、その用事を済ませた後、地図を見ながら「雑司が谷鬼子母神堂」を目指して歩いた。この鬼子母神には、荒川線を訪れた際によく訪れるんだけど、通常は「鬼子母神前」停留所で下車して訪れる。こうやって別ルートで、しかも歩いて行くと「池袋と鬼子母神って意外と近いんだなぁ」ということが実感できて、ちょっと新鮮な気分だったネ。
鬼子母神(威光山法明寺)の境内には、立派な本堂の他、樹齢約600年の大公孫樹(オオイチョウ)や、その樹の周囲を取り囲む稲荷堂の赤い幟の列や、レトロな風情の駄菓子屋など、けっこう見所&撮り所がある。手始めに「望遠端50ミリ+絞り開放」という設定で、おみくじが結ばれたイチョウの枝をアップめに狙ってみる。う~ん、この間まで使っていた17-35ミリとは違う描写だけど、思ったほどはボケてくれないなぁ。まあ、90ミリや100ミリなどの「開放F2.8マクロ」のようなボケ効果は期待できないか…。35ミリから50ミリにズームした時の画角変化も、そう大きくはないしね。それでも、望遠端でもF2.8の明るさが確保されているのはありがたい。「F3.5-5.6」のコンパクトタイプの標準ズームとは、ファインダーの見え具合が全然違うからサ。
鬼子母神で撮影した後は、前述の鬼子母神前停留所から荒川線に乗って移動。そして、飛鳥山停留所で下車して、近くの飛鳥山公園を訪れた。ここは都内の“桜の名所”のひとつだけど、すでにソメイヨシノは散ってしまっている。でも、SLや都電の車両が静態保存されている遊具のあるエリアでは、サトザクラ(八重桜)がちょうど満開を迎えていたので、その撮影を楽しむことができた。このレンズには、携帯時のズーム自重落下(鏡筒の伸び)を防ぐズームロック機構が搭載されているけど、ズームリングのトルクが重めなので、ロックなしでも伸びることは少ない。まあ、そのぶん“迅速なズーム操作”を求める人だと、少し不満を感じるかもしれない。ちなみにボク自身は、鏡筒がズルズル伸びるのはイヤなので(ズームロック機構の操作も面倒)、これくらい重めの方が好みだけどね[E:happy01]
大公孫樹周辺の赤い鳥居や幟が印象的な、雑司が谷の鬼子母神の境内。鳥居の後ろに見える懐かしい駄菓子屋もイイ感じ。 ◆ペンタックスK10D タムロンSP AF17-50ミリF2.8XR DiⅡ LDアスフェリカル(17ミリで撮影) Aモード f5.6 1/30秒 ISO100 RAW+JPEG(RAW現像)
これが「望遠端50ミリ+絞り開放」で撮った、おみくじが結ばれたイチョウの枝。望遠マクロのような大きなボケは得られないが、そのぶん「背後に何が写っているか」を自然に見せることができる。 ◆ペンタックスK10D タムロンSP AF17-50ミリF2.8XR DiⅡ LDアスフェリカル(50ミリで撮影) Aモード f2.8 1/160秒 ISO100 RAW+JPEG(RAW現像)
飛鳥山公園の手前で、乗ってきた都電荒川線の車両を撮る。望遠端が50ミリだと大した望遠効果は期待できないが、こういった道路を挟んだ撮影では「やっぱ17-35ミリとは違うナ」という事を実感した。 ◆ペンタックスK10D タムロンSP AF17-50ミリF2.8XR DiⅡ LDアスフェリカル(50ミリで撮影) Aモード f8.0 1/125秒 ISO100 RAW+JPEG(RAW現像)
飛鳥山公園内で、足元に落ちていたサトザクラの花弁をアップめに狙う。このレンズの最大撮影倍率は「1:4.5」。APS-Cサイズの倍率としては「なかなか」の数値である。ちなみに、黄色いのはヤマブキの花弁。 ◆ペンタックスK10D タムロンSP AF17-50ミリF2.8XR DiⅡ LDアスフェリカル(50ミリで撮影) Aモード f2.8 1/250秒 ISO100 RAW+JPEG(RAW現像)
ボディとのバランスが良く、遮光効果やレンズ保護効果が期待できる専用フード(DA09)が付属する。もちろん、逆付け収納もスムーズにおこなえる。