これといった目的もないのに、日常的にカメラ量販店や中古店をブ〜ラブラ…。ええ、カメラ好き人間のサガですヨ。でもって、掘り出しモノやハズレ品などをGETしてしまう…。ま、それも経験値アップへの道(笑)。
AiのED180はぶっ太いけど、D200ボディはやや大柄で肉厚感がある。だから装着した時のバランスもイイ
今回取り上げる『AiニッコールED180ミリF2.8S』も、そんな“中古店ブラブラ”で見つけて、ほとんど衝動的に購入したブツ。このレンズの、通常だと3〜4万円くらいなんだけど、ボクが見つけたブツは、なんと2万円以下! 外観(鏡胴)はキズが目立つし、前玉から2〜3枚目のレンズには何やらシミも確認できるけど、この値段なら衝動的にイッちゃってもイイよね!!(←誰に同意を求めてるんだか)
ピントリングを最短側に回すと、鏡胴がぐーんと伸びてくる。でも、MFレンズならではのトルク感は最高! ホールディングも良好
いや〜、このAiのED180ミリは、ニッコールの望遠レンズの中でも「名玉」と呼びたい製品です。…っていうか、実は以前に持ってたんですヨ。鏡胴はぶっ太いし、手にするとズシンと重い(Ai135ミリF2といい勝負かも)。そんでもって、IF方式じゃないから、ピントを近距離側に回すと、ぐんぐんと鏡胴が伸びてくる。ううっ、最短撮影距離が1.8mと長いのもちょっと泣ける。
D200の場合、こういったMFレンズでも、手動でレンズ情報(焦点距離と開放F値)が設定できるのが良い。やっぱ、画像内データにレンズ情報は欲しいからね〜
以前に所有していた時は、主にF2やF3ボディに装着して使っていた。でも、今回は主にD200に装着して使うつもりで買った。「最新デジタル一眼レフ+MFレンズ」という、あまりにも趣味的な組み合わせだが、本人はいたって本気。いや、マジで本気(?)どんなに「安い」と思っても、ウケ狙いだけで買うと、後から持て余すからねぇ。…とか言いながら、実はちょっと後悔した(苦笑)。いくらED仕様の望遠レンズとはいえ、かなり古い製品。1020万画素もの高画素デジタル一眼レフには、画質的にちょっとナンなのでは? それに、ボンロボロの外観&シミシミ光学系は、おNewボディとのバランス&少し生理的に抵抗感も…。いかがなものか?
写真左:雨に濡れる池のスイレンの花。モノトーンな背景に、花のピンク色が映える。撮影距離は2m台だと思う。絞りは開放だが、アマさを感じさせない安定した描写である
写真右:雨の降りがひどくなったので、植物園の温室に逃げ込む。あ、観葉植物の緑と、背後の池の黄緑(水草)がイイ雰囲気。絞りは1段絞ったF4。ボカしてもざわついた感じになりやすい背景だが、このレンズの場合、かな〜りマイルドなボケに仕上がってウレシイ!
などと、ちょっとモンモンとしながら、初撮りに出かけてみました。そーしたら、大変大変! イイんだわ、写りがっ!! シャープ&クリア。でもって、ボケ具合もマイルドで大満足。しかも、最短撮影距離近くまで寄ったり、PK-13のような接写リングをカマしてさらにグイイーンと寄っても、収差によるニジミが感じられない。これには感動したねぇ。
温室内の休憩所で、窓ガラスに付着した水滴にレンズを向ける。水滴のパターンが面白く、大きくボケが背後の色合いが美しい…。絞りは開放。画面サイズがAPS-Cということもあるが、こういうフラットな被写体を絞り開放で撮っても、周辺光量落ちはまるで感じられない
はいっ、これが最近のお気に入りセット! ニコンD200ボディ、シグマ17〜70ミリF2.8-4.5DCマクロ、そしてAiニッコールED180ミリF2.8S!! でもって、花をメインに狙う場合は、これに接写リングのPK-13を加える(180ミリ用として)
は? 外観がボロボロで、レンズにシミがある? それがどうかしましたか?(←いけしゃあしゃあ)そんなこたぁ、もー関係ありませんナッ!! 当初の印象がグルンと180度変わるほど、このレンズの描写性能にハマってしまった。設計や仕様は古くても、気合いの入ったレンズは、デジタルでもイイ写りするわ…。と、しみじみと感じた次第デス!