3月下旬、最新のフルサイズミラーレス『ソニー α7 III』をなんとか購入したが、当面の使用レンズはズームレンズキットに含まれる「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」のみになる。…と思っていたら、なんと、4本の「Gマスターレンズ」を借用できることになった。ということで、しばらくはGマスターレンズを活用して “α7 IIIの実力” をいろいろ探ってみたいと思う。
スポーツや乗り物などの “動きモノ” で頼りになる組み合わせ、『ソニー α7 III + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS』。この100-400mm、本体重量は約1395gになる。それでも、大口径望遠ズーム「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」よりは85g軽い。
Gマスターレンズで高速連写にトライ!
まずは、なんといっても、AF・AE追従「最高約10コマ/秒」の高速連写機能だなぁ。35mm判フルサイズのベーシックモデルで、この連写性能はスゴイよ。しかも、大容量のバッファメモリーの搭載によって「圧縮RAWで約89枚」という連続撮影枚数の多さも魅力的。ちなみに、JPEGのスタンダードだと「約177枚」とさらに多くなるが、JPEGで撮影枚数が多いカメラは多いからねー。なお、この撮影でおもに使用したレンズは、中望遠域から超望遠域までカバーする『FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS』である。
ドライブモードを「連続撮影:Hi+」に設定すると、最高約10コマ/秒の高速連写が可能になる。だが、表示がワンランク下の「連続撮影:Hi」と似てるので注意。そちらのモードは最高約8コマ/秒。
共通データ:ソニー α7 III FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS(400mmで撮影) マニュアル F5.6 1/1600秒 WB:オート ISO800 JPEG(RAW+JPEGで撮影)
駅のホーム端から望遠端400mmの画角で、向かってくる通過列車を、AF・AE追従「最高約10コマ/秒」で高速連写する。絞りは開放のF5.6。こういった撮影では、撮り始めてから列車が通過するまでは結構時間が長い。そのため、高速で撮れるカメラほど早い段階でバッファがフルになってしまい、後半は連写速度がガクンと低下したり、ほとんどシャッターが切れなかったりする。かといって、画質モードを “JPEGのみ” に落とすのも嫌だなぁ。
だが、前述のとおり α7 III は大容量のバッファメモリーを搭載している。だから、自分がいつも使っている「RAW(圧縮)+JPEG(ファイン)」の画質設定でも、途切れることなく70枚以上(手持ちのカードでのテスト撮影の結果。使用カードの書き込み性能で数は多少変わる)の連続撮影が可能だった。ちなみに、この手の連続撮影だと、途切れずに50枚以上撮れたら満足できる事が多い。…と、これまでの経験上そう思う。
それにしても、この「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」、AF追従性能が高いレンズだなぁ〜、と実感。高速連写で捉えた40枚以上のほとんどのカットで、列車の前面にしっかりピントが合ってたからねぇ。ダイレクトドライブSSM(DDSSM)とダブルリニアモーターを組み合わせたフローティング機構を初めて採用し、最適化されたAFアルゴリズムと合わせて、素早い動き出しと被写体を捉えて離さないAF駆動を実現…という特長はダテじゃない!
広角ズームでの接近戦にもトライ!!
『ソニー α7 III + FE 16-35mm F2.8 GM』と『FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS』。これが今回の高速連写撮影の使用機材一式。FE 16-35mm F2.8 GM は、フィルター径82mmのデカい大口径広角ズームだけど、その描写性能の優秀さには感心する。
共通データ:ソニー α7 III FE 16-35mm F2.8 GM(35mmで撮影) マニュアル F2.8 1/2000秒 WB:太陽光 ISO3200 JPEG(RAW+JPEGで撮影)
次は、広角ズームの『FE 16-35mm F2.8 GM』を使って、ホームに進入してくる列車を高速連写。たとえ同じ連写速度でも、こういった接近戦になると、望遠ズームで距離をおいて撮る場合より1カットごとの位置変化は大きくなる(列車の速さは遅くても)。また、AFの追従もキビシイはず…。だが、最高約10コマ/秒の連写速度なら、かなりきめ細かい変化を捉えることができた。そして、AF追従に関しても問題はなかった。
さ〜て、次回のα7 IIIは…?
♪♪〜♪ タマです。…って、サザエさんか!(笑) まあ、そんな小ネタはともかく、次回も4本の「Gマスターレンズ」を駆使して、α7 III の魅力や実力を探ってみたいと思うナリ。