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【飛行機の撮り方①】飛行機を優美に写す7つの撮影ポイント

今まで一度も撮影したことがない人でもイチからスタートできる飛行機撮影の要点を、達人 ルーク・オザワさんに教えていただきました。

 

「飛行機撮影は一度やったらやめられないほど魅力的。まずは身近な空港に足を運んでみよう」
まずは望遠ズームとカメラを持って、手近な飛行場に出かけてみよう。飛び立ち、舞い降りる姿のカッコよさを感じたら、その魅力的な姿を写し止める撮影にチャレンジ。きっと飛行機撮影の面白さを、すぐに実感してもらえると思う。

 

旅客機を優美に写す方法には、7つのポイントがあります。4回に分けて、ご紹介いたします。

 

Q1.飛行機を撮り始めるときはどこに行けばいい?

-Answer-

空港の「展望デッキ」は飛行機撮影の定番中の定番スポットだ

大切なのは、とにかく飛行機を数多く、近い距離で「鑑賞しやすい」スポットに出かけてみること。なので、最初は手近な空港の「展望デッキ」に行って撮ってみることをおすすめしたい。羽田など発着便数の多い空港に行けるなら、旅客機の美しい姿をより多く楽しめるはずだ。カメラはAPS-Cタイプ、レンズは70~300ミリか100~400ミリで駐機スポットや誘導路上の機体を、次いで離着陸シーンへと撮影を試みていってほしい。

まずは展望デッキから美しい機体を写してみよう

羽田空港 第1ターミナル展望デッキから、移動中のANAのB777を撮影したカット。この展望デッキでは国際ターミナルを背景に旅客機の優美な姿を収めることができる。

キヤノン E O S 7 D M a r k Ⅱ  EF100~400ミリF4.5-5.6L IS Ⅱ USM 絞り優先オート F6.3 1/200秒 -0.3補正  ISO400 WB:オート

 

Q2.シャッター速度や露出などカメラ設定のポイントは?

-Answer-

シャッタースピードは1/1000秒、露出は弱めのマイナス補正が基本

撮影モードは自分が扱いやすいモードでいい。僕の場合は絞り優先オートで、絞り数値を設定しながらシャッタースピードを確認するスタイルだ。目安は飛んでいる飛行機で1/1000秒、地上で停まっているシーンで1/125秒~1/250秒。重要なのは露出補正で、旅客機の白い部分を白トビさせずに、機体の質感・立体感を捉えるには若干のマイナス補正(-0.3程度)が適切だ。またシルエット時は-1.0程度だ。

白い機体のトーンを美しく捉えるには若干のマイナス補正が必要

白い塗装部分が多い旅客機では、オートのままで撮ると白トビしてしまいがち。そこで若干のマイナス補正(-0.3~0.7)をすると、明るい部分までトーンをきれいに写すことができる。

キヤノンEOS 7D MarkⅡ EF100~400ミリF4.5-5.6L IS Ⅱ USM  絞り優先オート F7.1 1/800秒 -0.7補正 ISO200 WB:オート

 

Profile

達人 ルーク・オザワ

1959年2月 東京生まれ。ヒコーキと向き合って45年、今や航空写真第一人者。風景とヒコーキをシンクロさせた情景的ヒコーキ写真を確立。時に神がかり的な絵創りは見る者に感動を与えている。著書に『JETLINER』シリーズ(イカロス出版)、『ルーク・オザワのヒコーキ写真の撮り方』(誠文堂新光社)がある。

 

撮影:ルーク・オザワ