2018年8月23日(木)に開催されたニコンのフルサイズミラーレスカメラ「Z 7」「Z 6」発表会のタッチ&トライで、発表直後の「Z 7」を手にすることができた。海外メディアも多く参加していた今回のイベントでは、1人1台を手にして、操作性や画質を体験することができた。初めて手にした「Z 7」のファーストインプレッションを中心に写真で紹介しよう。
タッチ&トライは、発表会会場から少し離れた会場で行われた。会場では、1人1台ずつ「Z 7」を手にすることができ、会場内を自由に撮影することができた。
発表された「Z 7」「Z 6」と3本のレンズ、そしてマウントアダプターを使って使用できる主要レンズが会場入り口に展示されていた。
■「Z 7」と「Z 6」外観の違いは?
有効4575万画素の高画素モデル「Z 7」(左)と、有効2450万画素のオールラウンドモデル「Z 6」(右)。パッと見た印象は大差がない。一眼レフに比べるとペンタ部がやや細身で高い印象がある。11月発売予定の「Z 6」は会場に3台のみの展示だったが、実際に手に取って操作性を試すことができた。
■カットモデルで一眼レフとの大きさの違いが一目瞭然
「Z 7」(上)と、フルサイズ一眼レフ「D850」(下)のカットモデル。ミラーレスカメラと一眼レフカメラの大きさの違いだけでなく、ミラーやペンタプリズムの有無など、構造的な違いも見ることができる。
■大口径の新マウント「Zマウント」
「Z 7」のレンズを外したところ。フルサイズのセンサーに最適化されたZマウントということで、Fマウントに比べるとかなり大きい印象がある。電子接点は11点ある。
■デザインは一眼レフ譲り
「Z 6」は、男性の手なら小指がグリップから出る程度のサイズ。グリップがしっかりしているので、ホールドは安定感がある。小ささを追求した印象はない。適度な重量感があるので、ミラーレスカメラということをあまり意識することなく使える感じだ。
グリップ周りはニコンユーザーにおなじみの配置となっている。一眼レフユーザーなら違和感なく使いこなすことができそうだ。
フランジバックの短さを考えれば、充分すぎるほどのグリップの厚みがある。小さいボディながらしっかりホールドできる安心感は、高画質に欠かせない要素ということなのだろう。
■上面に表示パネル
ボディ上面にはロック付きの撮影モードダイヤル(左)と表示パネル、メインコマンドダイヤル(右)が配置されている。表示パネル脇の穴はスピーカーだ。
■液晶モニターはタッチパネル&チルト式
ボディ背面。再生ボタンと削除ボタン以外は右側に集中配置されている。こちらもニコンユーザーにはおなじみのもの。3.2型・約210万ドットの液晶モニターはタッチパネル式でチルトが可能。電子ビューファインダーは有機ELを採用し、視野率100%となっている。
■ファインダーから目を離さず操作できる
グリップ脇にはファンクションボタンが2つ配置されている。ファインダーから目を離さずに操作できるような配慮が随所に見られる。
■さりげなくロゴが
「Z 7」のロゴはボディ正面右隅の目立たないところにさりげなくある。主張し過ぎないところがニコンらしさなのかもしれない。
■記録メディアはXQDメモリーカード
カードスロットは1つで、対応記録メディアはXQDメモリーカードのみ。新製品発表会ではあまりないことだが、今回タッチ&トライで撮影したデータは持ち帰ることができた。画質に対する自信の表れなのだろう。
■バッテリーは一眼レフと共用OK
「Z 7」と「Z 6」のバッテリーは、新たに登場したリチウムイオンバッテリーEN-EL15b。EN-EL15、EN-EL15a対応の一眼レフでも使用可能となっている。
■Fマウントレンズを装着できる
従来のFマウントレンズをZシステムのカメラに装着することができるマウントアダプター「FTZ」は、2018年9月下旬予定。希望小売価格36,500円(税別)。
■超望遠Fマウントレンズを装着すると…
タッチ&トライの会場に展示されていた同時発表のニコンFマウントレンズ「AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR」(2018年9月14日発売予定/税別506,000円)。マウントアダプター「FTZ」を使って「Z7」に装着されていた。手持ち撮影ができる500mmというだけあって、軽量コンパクトで、ミラーレスカメラに装着しても大きすぎるというという感じではない。
■「58mm f/0.95 S Noct」「24-70mm f/2.8」「14-30mm f/4」も開発中
左から「24-70mm f/2.8」「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」「14-30mm f/4」(Z7に装着)のモックアップ。一緒に今後発表予定のレンズのロードマップが紹介されていた。
■Z7で実写!
撮影体験ができるコーナーに展示されていたディスプレイを「Z 7」で撮影した。落ち着いた発色で、見た目に近い印象でとらえることができた。液晶モニター、電子ビューファインダーの表示も見た目に近い描写をする。
海外メディアも多く参加していた今回の発表会。撮影コーナーは和テイストのディスプレイで統一されていた。
〈写真・文〉柴田 誠