佐藤仁重さんが写真集『THE BIG APPLE』を上梓した。
かつての日本人にとっては「アメリカ=ニューヨーク」であり、文句なく憧れの地だった。作者は現代のビッグ・アップル(ニューヨーク市の愛称)にそのイメージを見つけた。古い街区が多く残され、壁にはグラフィティ(落書き)が描かれている。街を彩るグラフィック広告と同様に、そこから自由でフレキシブルなライフスタイルが感じ取れる。ここには迷走するアメリカの姿はなく、今なお輝き続ける彼らがいる。
■佐藤仁重『THE BIG APPLE』
A4判変型・144ページ
本体 2,800円(税別)
2018年8月6日発売
日本カメラ社
〈文〉市井康延