レンジファインダースタイルのボディにGフォーマットセンサーを搭載した中判デジタルカメラ「GFX 50R」が富士フイルムから登場。5140万画素の高精細画質で手軽にスナップ撮影が楽しめるカメラを、2回に分けて実写レポート。まずは、外観を中心に「GFX 50S」との比較も含めて解説する。
FUJIFILM GFX 50R 実写レポート
- 外観編
- 画質&操作性編
中判デジタルの高精細画質で軽快なスナップが楽しめる
富士フイルムの中判ミラーレスデジタルカメラ GFXシリーズの第2弾が登場した。これまでの「GFX 50S」は、自分の目的に応じたシステムが組める、いわば合体ロボットのようなカメラだ。それに対し「GFX 50R」はEVFを内蔵した、レンジファインダースタイルのカメラになる。クラシカルなデザインは、かつての中判カメラ「GSW690」や「GA645」を彷彿させる。
最薄部は46mmで、中判デジタルとしては小柄だ。しかも手にすると軽く、街中で軽快に持ち歩けた。グリップは控えめながらしっかりホールドでき、ファインダーを覗いて構えると、昔ながらのカメラらしさが伝わってくる。
システムを組む「GFX 50S」とは異なり、レンジファインダー機を思わせるクラシカルなスタイルの「GFX 50R」。中判デジタルながらフットワークを生かした撮影が楽しめる。またBluetoothに対応し、スマートフォンとのペアリングも可能。
■スナップ感覚で素早く狙える中判デジタル
あぜ道に停まっていた黄色い車。「GFX 50R」は機動力が高いので、撮りたいシーンをすぐ狙える。また液晶モニターがチルト式なので、ローアングルでも楽にフレーミングできた。
富士フイルム GFX 50R GF63mmF2.8 R WR 絞り優先AE F5.6 1/1100 秒 +0.3補正 ISO100 WB:オート
■左目で被写体を確認しながら撮影できる
レンジファインダー機のようにファインダーが左側にあるので、右目でのぞくと左目で周囲が確認できる。EVFは0.77倍、369万ドットの有機ELを採用し、高精細で視認性がとても高い。
■スナップに最適な薄型デザインを採用
「GFX 50S」と比べ横幅はわずかに大きくなったが、薄型デザインを採用し、小さなカメラバッグに収納可能。重さは約150g軽量化され手軽に持ち歩ける。防塵・防滴・耐低温構造を採用している。
左:GFX 50R
右:GFX 50S
■GFX 50R & GFX 50S 中判ミラーレスGFXシリーズ スペック比較
<撮像素子>
50R/50S:有効約5140万画素 43.8×32.9mm CMOSセンサー
<画像処理エンジン>
50R/50S:X-Processor Pro
<ISO感度>
50R/50S:ISO 100~12800(拡張 ISO 50 / 25600 / 51200 / 102400)
<AFシステム>
50R/50S:117点 / 425点(TTLコントラストAF)
<シャッター>
50R/50S:最速1/4000秒(電子シャッター 最速1/16000秒)、耐久15万回
<連写性能>
50R/50S:最速約3コマ/秒(JPEG エンドレス)
<ファインダー>
50R:約369万ドット有機EL(倍率0.77倍)
50S:約369万ドット有機EL着脱式(倍率0.85倍)
<液晶モニター>
50R:3.2型 約236万ドット(2方向チルト式 タッチパネル)
50S:3.2型 約236万ドット(3方向チルト式 タッチパネル)
<動画機能>
50R/50S:フルHD/30p対応(連続最大約30分まで)
<サイズ>
50R:幅160.7×高さ96.5×奥行き66.4mm
50S:幅147.5×高さ94.2×奥行き91.4mm
<質量>
50R:約775g(バッテリー、メモリーカードを含む)
50S:約825g(バッテリー、メモリーカードを含む)
<参考価格>
50R:税込 609,660円
50S:税込 804,060円
※いずれもフジフイルムモール直販価格
〈写真・解説〉藤井智弘
後編は画質と操作性を中心にレポート!
※本レポートはベータ機を使用しています。