ソフトウェア・トゥーは、米国Skylum(スカイラム)のAI技術を駆使した世界初の全自動画像処理ソフト「Photolemur(フォトリマー)3」を2018年12月21日に発売した。シングルライセンス版は3,300円、5台のパソコンで使用可能なファミリーライセンス版は5,500円(いずれも税別)。WindowsとMacに対応する。
「Photolemur3」は、AI(人工知能)を搭載した世界初の全自動画像処理ソフト。ソフトウェアが写真の内容を解析して、ポートレートや風景写真の被写体から顔、樹木から葉、空から雲を識別して対象に応じた最適な処理を行う。そのため、画像処理の知識がなくても「Photolemur3」に画像をドラッグ&ドロップするだけで、簡単に美しい写真が仕上げることができる。
画像データに応じて、人物の肌補正、色補正、空の編集、色合い補正、露出補正、シャドウ、ハイライトのディテール再現、霧の削除、緑増強など写真に最適な加工が自動で行なわれるため、露出補正や逆光補正だけでなく、彩度が低く色味が足りない写真の「色味修復」、空を青く補正し、雲のディテールを強調する「空の補正」、かすみやもや、霧などの望ましくない影響を検出して抑制する「かすみの除去」、さらには写真が撮影された時間帯を予測して色味や露出、コントラストを調節し、時間に応じた自然な色あいや光の加減を表現する「自然な光補正」といった補正を自動で行う。
■色味修復
■空の補正
■自然な光補正
「顔認識機能」を備えており、自然な感じの仕上がりになるよう、肌をなめらかに、シワやシミを軽減、目を印象的に、歯を白く補正する。補正の強度調整、ON/OFFの設定も可能だ。
長時間露光によるデジタルノイズを検知し除去する「ノイズ除去」、色相を写真に合う状態に調節する「色相補正」のほか、Apollo/Evolve/Fall/Mono(モノクロ)/Noble/Spiritedの6つの写真スタイルを選択することでアーティスティックな作品へ仕上げることもできる。
▲スタイルなし(左上)、Evolve(右上)、Mono(左下)、Spirited(右下)
JPEG圧縮によって生じた問題を検知して補正する「JPG圧縮補正」、RAWファイルのデータを解析して最適な補正を施す「RAW処理」といった機能も備えている。
■デモ版で体験できる
ソフトウェアの使い勝手は、機能制限のある「Photolemur 3デモ版」をダウンロードして試すことができる。体験デモ版では、一度に1枚の画像しか処理できないほか、エクスポート時に長辺が1200pixelに縮小され、エクスポートした画像にウォーターマークが追加される。また「Adobe Photoshop」「Adobe Lightroom Classic CC」と連携させるためのプラグインが使用できないが、使用期間に制限は設けられていない。ダウンロードは製品ページから。
https://www.swtoo.com/skylum/photolemur/
「Photolemur3」を開発したSkylumは、プロの写真家とソフトウェアデベロッパーで構成されており、Adobeに代わるソフトウェアを世界中の写真家に提供することを目標に画像編集ソフトの開発を行なっている。2019年2月28日(木)~3月3日(日)に開催予定の「CP+2019」にソフトウェア・トゥーと共同で出展する予定だ。
■Photolemur 3 動作環境
<Windows>
- Microsoft Windows 7 / 8 / 10
- 64ビットOS のみ対応
- OpenGL 3.3以降対応のグラフィックカード
- Intel Core i3またはAMD Athlon 64プロセッサー(2GHzまたはそれ以上)
- 4GBのRAM(8GBを推奨)
- ディスプレイ 1024×768(1280×800 推奨)
- 4GB以上の空きがあるハードディスク(SSD推奨)
- DirectX 10対応ビデオアダプター
- インターネット接続必須
<Mac>
- Mac OS X 10.11(El Capitan)/ 10.12(Sierra)/ 10.13(High Sierra)/ 10.14(Mojave)
- early 2010以降のMac
- プロセッサーIntel 64-bit Core 2 Duo以上
- 2GBのRAM(8GBを推奨)
- ディスプレイ 1024×768
- 4GB以上の空きがあるハードディスク(SSD推奨)
- 1GBのビデオRAM(VRAM)
- インターネット接続必須
〈文〉柴田 誠