連写とは、いわゆる連続撮影のことで、シャッターボタンを押している間、連続して写真が撮れる。一眼レフのエントリー機では1秒間に4~7コマ程度、上級機では1秒間に12コマ程度撮影ができる機種もある。主にスポーツや鉄道、鳥など、動きのあるものを撮るときに便利。単写(1枚撮影)よりも多めに撮れることで、チャンスを逃さずに成功率を高められる。
昨今のデジタルカメラには「高速連写」と「低速連写」の2種類が設けられている機種が多い。鉄道や子どもの駆けっこなど、あまりスピードが速くないシーンで高速連写を使うと、1カットごとの動きの差はあまりなく、無意味に撮影枚数が多くなる。また、被写体の動きを連続的に撮りたいときなどには、連写できる時間を長くするために低速連写を使うケースもある。カメラによっては、低速連写でないとAFが追従しないものもある。この場合、高速連写ではピントが固定となってしまうので注意が必要だ。
さらに、スペックに書いてある最高速度での連写ができないときがある。スペック表に書かれている数字はあくまでも最高記録であって、条件が揃わなければ必然的に連写が遅くなる。シャッター速度が遅ければもちろんダメだが、例えば、絞り値やISO感度、ノイズ低減、収差補正などの設定によって影響を受けるカメラもある。連写可能な枚数もカメラの設定状態やメモリーカードの性能などに左右されることもあるので、事前にテスト撮影を行うなどしてチェックしておくとよい。
写真/北村智史
動きモノ撮影では連写は必須。撮りこぼしを避けるためにも、連写を使うことを基本と考えたい。例えば、羽ばたく鳥などのように形が変わる被写体は、最高のタイミングでシャッターを切るのは至難の技なので、連写が速いカメラほど有利といえる。
キヤノンのカメラではドライブモードで各連写設定が行える。「H」が高速連続撮影で、「S」が低速連続撮影。
カードの容量いっぱいまで撮るのはエラーの原因になりかねないし、シャッターチャンスを逃しやすくもなるので避けたほうがいい。