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人気フルサイズミラーレスの実用度を比較テスト!④測距点選択の操作性は?

新機種が続々登場して、注目が集まるフルサイズミラーレスカメラ。今、いちばん「写す力」の高いフルサイズミラーレスはどれなのか? 重要ポイントでの実用度をチェックする。今回テストするのは「測距点選択」の操作性だ。

 

フルサイズミラーレス実用度テスト

 

 

思ったところに測距点を自在に動かすにはジョイスティック型か?タッチパッドか?

ニコン Z7

サブセレクター

サブセレクター搭載なのでEVF撮影時には比較的迅速に操作可能だ。ポジションも使いやすい。タッチパッド機能は非対応となっている。ライブビュー時はタッチAF&シャッターにも対応している。

 

ソニー α7R III

マルチセレクター

マルチセレクターを搭載しており、EVF撮影時にも測距点移動は迅速。さらにタッチパッド機能にも対応している。またライブビュー時、タッチによる測距点選択はできるが、タッチAFはされない。

 

キヤノン EOS R

タッチ&ドラッグAF

思い切って操作ボタン類を少なくしたEOS R。測距点の移動には、タッチ&ドラッグAFで対応するのがいちばん手っ取り早い手段といえる。でも慣れたマルチコントローラーがないのは痛いところ。

 

タッチパッドAFはまだ慣れが必要

AFで任意の一点を選びたい場合、即座に対応するため、上位機種にはジョイスティップタイプのセレクターが搭載されてきた。親指で操作することで、上下左右、斜め方向と迅速な移動が可能になっている。

その一方、新しい方法として登場しているのがモニターのタッチ機能を活用したタッチパッドAF。搭載機種も増えている。

前者はニコン Z7、Z6、ソニー α7R IIIやα7 IIIに採用。後者はEOS R、そしてソニーの両機に採用されている。ソニーは両方の方式を採用、選べるようになっているわけだ。

操作性の点では、今のところ物理的なレバーとなるジョイスティックタイプの方が優れている印象だ。タッチパッドAFは、感触への慣れ、手袋をしている場合には使いにくい、タイムラグなど、まだしっくりいかないと感じることも多い。これからの機能としての成熟具合もあるだろう。
 

 

ソニー α7R IIIで撮影
顔認識をロストした場合など即座に1点AFに変えて対応したいケースは多い。感覚的にはやはり物理的なレバーがあったほうがわかりやすい。

ソニー α7R III FE 24-105mm F4 G OSS 絞り優先オート F4 1/4000秒 -0.3補正 ISO400 WB:オート

 

 
写真・解説/増田賢一
モデル/草野 結(シェリーズ・エンタテインメント)