イメージビジョンは、Datacolor社のモニターキャリブレーションツール「SpyderX Pro」「SpyderX Elite」を2019年3月15日に発売した。価格は、スタンダード版の「SpyderX Pro」が24,000円、エキスパート版の「SpyderX Elite」が35,000円(いずれも税別)。
■2分でキャリブレーション
「SpyderX(スパイダー・エックス)」は、レンズベースのカラーエンジンの採用により、測色精度が向上し、キャリブレーションスピードも向上したSpyder史上最高のパフォーマンスをもつモニターキャリブレーションシステム。キャリブレーションにかかる時間は約2分間となっている。
■高精度な調整を実現
「SpyderX」に搭載されている新しいレンズベースのセンサーは、スクリーンカラー、シャドーディティール、ホワイトバランスなどの調整が可能で、今までにない高精度のキャリブレーションを実現するものとなっている。環境光センサーを搭載しており、ディスプレイの明暗とコントラストを理想的なレベルに調整することができるのも特徴の一つだ。
■簡単な操作でキャリブレーションが可能
「SpyderX Pro」は、ワンクリック・キャリブレーションモードとステップバイステップでサポートしてくれるアシスタントモードを搭載する。上位モデルの「SpyderX Elite」は、さらにキャリブレーションの設定値を無制限に選択できるエキスパートコンソールモードを搭載する。「SpyderX」のディスプレイ分析機能を使用すると、モニターの明るさ、コントラスト、白色点、色域、トーン反応といった項目で、モニターの色が正確に表示されていることを確認し、モニターの性能をチェックすることができるようになっている。「SpyderX Elite」ではさらに、モニターの色と画面の明るさや色の均一性を確認することも可能だ。いずれのモデルも、対話型のヘルプ機能を備え、あらゆる段階でインタラクティブにサポートしてくれる。
▲使用例(写真は英語版)
■複数のディスプレイをサポート
「SpyderX」は、最新のディスプレイにも対応しており、複数のノートパソコンやデスクトップモニターを調整して正確な色を保持するマルチモニターサポートを実現する。ガンマ・白色点・明るさなど、キャリブレーションオプションを設定する機能は「SpyderX Pro」が12、「SpyderX Elite」は無制限で設定が可能だ。「SpyderX Elite」ではさらに、高度な設定を可能にするエキスパートコンソールを備え、映像編集用キャリブレーションターゲットの作成、プロジェクターのキャリブレーション機能、スタジオ基準を定義して全てのディスプレイをその基準に合わせる機能などを搭載している。またキャリブレーションを行ったモニター上で、各デバイスで起こる変化をシミュレートできるソフトプルーフ機能も備えており、プリンターの機種や用紙、インクでどのような仕上がりになるかを確認したり、ICCプロファイルをアップロードすることが可能となっている。
■ソフトウェア
SpyderXソフトウェアは、キャリブレーションの警告表示を行ったり、光量に基づいたカスタムプロファイルを自動的に選択することができる。ソフトウェアに搭載されているSpyderプルーフ機能を使用すると、キャリブレーション後にワンクリックで調整前後のモニターの色を比較することが可能となっている。「SpyderX Elite」ではフルスクリーンで画像を見ることもできる。
■Datacolor SpyderX 基本仕様
セット内容
・SpyderX センサー
・ソフトウェアダウンロード方法の案内
・シリアルナンバー
必要動作環境
・Windows 7 32/64 以上
・Mac OS X 10.10 以上
・モニター解像度 1280×768 以上
・16ビットビデオカード(24ビット推奨)
・1GB以上のRAM
・500MBのHDD空き容量
・インターネット接続環境
〈文〉柴田 誠