光学125倍ズームを搭載し、3000mm相当という驚異の超望遠撮影が可能な「ニコン COOLPIX P1000」。少しでも大きく撮りたいと願う野鳥ファンの心強い味方だ!
強力な手ブレ補正と高性能AFで野鳥を大きく鮮明に撮れる!
離れた場所にいる野鳥を大きく撮るには、レンズの焦点距離は長いほうがよい。「500mmが標準レンズ」と言われる野鳥写真の世界では、1000mmを超えるレンズは垂涎の的。125倍ズームレンズを搭載したP1000は、最大3000mm相当の超望遠撮影が可能で、カワセミのような小型の鳥でも、画面いっぱいに大きく写せる。
超望遠レンズで野鳥を鮮明に撮るには三脚は必須だが、P1000の手ブレ補正は強力で、高速シャッターが使える明るい条件では、手持ち撮影でも鮮明な写真が撮れる。グリップは一眼レフ並みに大きく、しっかりと握れるので、超望遠でも画面は安定する。
AFは超望遠域でもかなり正確。AFエリアを「マニュアル(スポット)」に設定すれば、鳥の目にピンポイントで合わせられる。また、コントラストが低い撮影条件や近距離で撮るときは積極的にMFを使いたい。ピントの合った輪郭部分が強調されるピーキング機能により、MF操作も快適に行なえる。
小さなカワセミも画面いっぱいに大きく撮れる!
池の対岸、15mほど先の枝にとまったカワセミ。体長15cmほどの小さな鳥なので、500mmや600mmの超望遠レンズではポツンと小さく写るだけ。でも、P1000の125倍ズームを使い、3000mm相当で撮ると画面いっぱいに捉えることができる。
ニコン COOLPIX P1000 シャッター優先オート 1/500 秒 絞りF8 ISO1600 WB:オート(3000mm相当)
約7コマ/秒の連写で瞬間を捉える
P1000は最大約7コマの連写が可能だから、決定的な瞬間を捉えることができる。写真はマガモが水浴びをする瞬間を撮ったもの。7コマの中から、よりダイナミックに見えるコマを選んだ。
ニコン COOLPIX P1000 シャッター優先オート 1/1600 秒 絞りF8 -0.7補正 ISO1600 WB:オート(2800mm相当)
1800mm相当ならば近距離でもピントが合う
最短撮影距離は3000mm相当では約7mだが、ズームアウトすると短くなる。約5m先のジョウビタキで試してみたところ、1800mm相当でピントが合うようになった。
ニコン COOLPIX P1000 シャッター優先オート 1/1600秒 絞りF6.3 -0.7補正 ISO720 WB:オート(1800mm相当 MFで撮影)
野鳥撮影をサポートする設定&機材
初心者にオススメ「鳥モード」
下の写真のようにズームを引いた状態で鳥を画面中央に捉え、背面の「OKボタン」を押すと任意の焦点距離(500~3000mm相当から選択)まで一気にズームインする機能。初心者でも素早く撮影準備が整う。
鳥を見失ったら「クイックバックズームボタン」
鳥の姿を見失ったときは、側面の「クイックバックズーム」ボタンを押すと、一時的にズームアウトして画角を広げ、鳥を探しやすくなる。ボタンから指を離せば、元の画角に戻る。
素早く鳥を捉える「ドットサイト」
別売りの「ドットサイト DF-M1」はカメラのアクセサリーシューに載せる照準器。照準マークを被写体に向けると、被写体を素早く捉えられる。照準マークの位置と明るさを調整でき、マークの形や色も選べる。
■ニコン COOLPIX P1000
2018年9月14日発売
オープン価格(ニコンダイレクト直販価格:税込 137,700円)
[有効画素数]1605万画素 [撮像素子]1/2.3型原色CMOSセンサー(裏面照射型) [レンズ]焦点距離 4.3〜539mm(35mm判換算 24〜3000mm相当)/ 開放F値 F2.8〜8 / 光学ズーム倍率 125倍 / レンズ構成 12群17枚 [ISO感度]ISO 100~1600・3200・6400 [シャッター速度]1/4000~30秒(バルブ 最長60秒) [ファインダー]0.39型 約236万ドット 電子ビューファインダー(有機EL) [画像モニター]3.2型 約92万ドット TFT液晶モニター(バリアングル) [記録媒体]SD/SDHC/SDXCメモリーカード [サイズ(幅×高さ×奥行き)]約146.3×118.8×181.3mm(突起部を除く) [質量]約1415g(バッテリー、メモリーカードを含む) [付属品]ストラップ、レンズキャップ LC-77、Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL20a、本体充電ACアダプター EH-73P、USBケーブル UC-E21、バヨネット式レンズフード HB-CP1▼詳しくはこちら
https://www.nikon-image.com/products/compact/lineup/p1000/
〈写真・解説〉小田切裕介