吉村和敏さんが写真集『Du CANADA』を上梓した。
吉村さんが写真家を志し、およそ1年間を暮らしたのがカナダのプリンス・エドワード島だ。写真家として30年という月日が流れ、再度、この地への興味が沸いた。
カナダの国土面積はロシアに次いで第2位。カナディアン・ロッキーやナイヤガラの滝など壮大なスケールを持つ自然に目を奪われがちだが、この国の魅力は何といっても人にある。建国以来、移民、難民を受け入れ、数多くの人種が暮らすが、民族間の争いはほとんどない。だからこの国の時間の流れは緩やかで心地よいのかもしれない。
カナダが第二の故郷と言う写真家が、その魅力を改めて堪能すべく旅を始めた。本書はその端緒だろう。知られざるカナダの魅力を作者とともに味わっていこう。
■吉村和敏写真集『Du CANADA』
213×284mm・144ページ
本体 3,200円（税別）
2019年2月23日発売
日経ナショナル ジオグラフィック社
〈文〉市井康延