フィールド撮影に好適なLUMIX G8の後継となるG99が発表された。最上位モデルG9 PROの画質や操作性を受け継ぎ進化した、新世代のマイクロフォーサーズ機の実力やいかに!!
パナソニック
LUMIX G99
参考価格(税別)/ 124,880円(ボディ)、164,880円(14-140mmレンズキット)
G9 PROより一回り小さいボディサイズであるが、各所のボタン配置やファンクションボタンとして機能を割り当てられるコントロールダイヤルの採用など、G9 PROの操作性を継承している。
キットレンズも防塵・防滴仕様に進化
G99のキットレンズに採用された14-140mmF3.5-5.6は3世代目となり、防塵・防滴仕様になった。ボディとレンズがともに防塵・防滴仕様になったことで、フィールドでの使い勝手が向上した。
新センサーで写真力アップ! 高機能なG9 PROの弟分
LUMIX(ルミックス)の中核を担うG8の後継機「G99」が2019年5月23日に発売された。20.3Mセンサーが搭載され、G9 PROと同様のトップ3連ボタンやファンクション設定ができるコントロールダイヤルの採用など、G9 PROの弟分としての実力をしっかりと備えている。
20.3Mセンサーを採用し写真画質が大幅アップ
春真っ盛りの新宿御苑でサクラを撮影。20.3Mセンサーにより、花びら1 枚1 枚まで解像している。操作性だけでなく絵作りもG9 PROを継承し、サクラの花や青空の色再現も気持ちのいい仕上がりだ。パナソニック LUMIX G99 LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6Ⅱ ASPH. / POWER O.I.S. 絞り優先オート F8 1/500 秒 -0.3補正 ISO200 WB:オート
Dual I.S.2が手持ち撮影の範囲をグッと広げる
東京湾の工場夜景を約130mm相当で手持ち撮影。5軸5段のDual I.S.2 と、G8から継承されたショックの少ないシャッターユニットにより、三脚がなくてもここまで撮影できる。夜景撮影が手持ちで軽快に楽しめる。
パナソニック LUMIX G99 LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. シャッタースピード優先オート 1/2秒 F4 ISO250WB:4400K
G9 PROと同じ3連ボタンを装備
カメラグリップ上部にG9 PRO と同様のWB・ISO・露出補正のトップ3連ボタンを配置。ボタンの形状や突起により、それぞれのボタンが指の感覚でわかるようになっている。
フリーアングル液晶モニターは約124万ドットに進化し、タッチパッドAFは2分割や4分割など7種類の設定ができ、左目が利き目の人にも扱いやすくなった。空間認識技術によるコントラストAFは、約0.07秒の高速AFを実現しているが、測距点が49点なのが残念。G9 PROの225点AFとジョイスティックを採用してほしかった。
また、動画機能も進化している。4K/30pまでの対応であるが、インストールされたV-Log L撮影や外部記録に対応する。マイク端子に加えヘッドホン端子も装備され、本格的な4K動画撮影が楽しめる。
LUMIX G99の進化のポイントは、なんといってもG9 PRO譲りの写真画質だ。色乗りが良くシャープな描写は、メインカメラとして、またG9 PROのサブ機としても好適だ。
何気ないスナップが高品位なモノクロ作品になる
LUMIX GX7 MarkⅢで定評のある、コントラストの高い重厚なモノクロ撮影ができるL.モノクロームやL.モノクロームD。粒状にも対応。近代的な建築物から人物撮影まで、力強いモノクロ表現ができる。
パナソニック LUMIX G99 LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6Ⅱ ASPH. / POWER O.I.S. 絞り優先オート F8 1/1000秒 -0.7 補正 ISO200 WB:オート
ライブビューコンポジットで美しい光の軌跡を描く
長時間の連続撮影により、明るい部分だけを足しながら記録できるライブビューコンポジット機能を搭載。夜空の星の軌跡や夜間の飛行機の軌跡、花火撮影などで新しい写真表現ができる楽しい機能だ。
パナソニック LUMIX G99 LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6Ⅱ ASPH. / POWER O.I.S. 絞りF8 1秒露光×2400回(40分) ISO100 WB:オート
〈写真・解説〉森脇章彦