2019年11月13日(水)〜15日(金)の3日間、千葉の幕張メッセで開催された「Inter BEE 2019」(International Broadcast Equipment Exhibition 2019 = 2019年 国際放送機器展)。音と映像と通信のプロフェッショナル向け展示会だが、会場にはアマチュアにおすすめの写真機材も数多く展示されていた。会場で見つけた注目のアイテムやユニークな製品をピックアップして紹介する。
【スタジオエビス】プロチーム「TEAM 360 EBIS」の12K動画デモは見応えたっぷり
「Inter BEE」は機材だけでなく、ソフトウェアや技術展示も多い。スタジオエビスのブースでは、「TEAM 360 EBIS」の撮影による12K動画が紹介されていた。
12Kとは解像度11520×5760ピクセルの極高精細な映像のこと。ブースでは3面の4Kモニターを使ってその映像を表示していたが、実際の画像は画面の上下にもあるそうだ。VRの映像も見せてもらったが、ザラついた印象もなく、リアル感のある見応えいっぱいの描写だった。
「TEAM 360 EBIS」は、360度VRムービーを製作するプロ集団。通常の360度撮影に止まらず、空中や水中、狭い車内など、撮影に応じて必要な機材を手配し、専門チームを作って高解像度の360度パノラマムービーを撮影することを目指している。さらに、ステッチングやオーサリングといった仕上げまでを行うというのが彼らの仕事だ。
スマートフォンでも4K動画が撮影できる時代なだけに、プロならではの技術力と対応力の高さを見せるというのが出展の目的なのだという。ブースには、GoProのアクションカメラを10台組み合わせた360度撮影用のユニットや、アクリルボールの中にミラーレスカメラ「LUMIX GH5」を4台組み合わせた水中撮影装置など、実際の撮影に使われた機材も展示されていた。
〈文〉柴田 誠