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アクティブな活動にも対応しやすいパタゴニアの防水ザック――【2019年買ってよかったモノ:写真家・深澤 武さんの場合】

2019年の振り返り企画…ということで、プロの写真家やカメラライターに「2019年買ってよかったモノ」(※)を一斉調査! なぜ買ったのか、どうして“よかった”のか、ざっくばらんに語ってもらいます。今回は、写真家・深澤 武さんの2019年ベストヒットアイテムをご紹介!

※2019年の新発売製品に限定していません

 

深澤 武さんの2019年買ってよかったモノパタゴニア「ストームフロント・ロールトップ・バック」

海や川など水辺での撮影では、機材の防水対策が十分でないと安心してフィールドへ入ることができない。このパタゴニアの防水ザック「ストームフロント・ロールトップ・バック」は大潮の干潮時に現れる与論島の百合が浜を撮影するために購入した。ボートから無人島に上陸し、潮が引き切らない百合が浜で撮影するには、両手を開けていられる防水バックが便利だ。

無人島に岸壁はなく、はしごを伝って浅瀬に降りて上陸するのが一般的である。数年前にケラマ諸島で無人島に渡してもらったとき、砂に足を取られてバランスを崩し、転倒しそうになったことがあった。通常のザックを背負って海中に転げてしまったら機材は無事では済まないが、防水ザックなら中の機材は水没から守られる。まだ潮が引き切らず陸地が出ていない無人島でも、底が濡れても大丈夫な防水ザックなら肩からザックを降ろしてレンズ交換をすることができる。

 

ザック自体が一体型の防水袋のような構造になっており、ショルダーベルト等の取り付け部にはしっかりとシーリングがなされている。トップが大きく開口するため機材の出し入れがしやすく、トップのロールを三重に巻いてバックルに止めることで浸水を防ぐことができる。容量は45Lあり、機材一式と飲み物やお菓子ぐらいは十分に収納可能だ。ただトップのロールを十分に巻けないと防水性を確保できないので機材の詰めすぎは厳禁である。

重い機材を背負うにはクッション性が不足しているものの、ショルダーベルトやウエストベルトが装備されており、しっかりと身体にフィットさせればザックが振られることはなく、アクティブな活動にも対応しやすい。ザック背面にはゴムベルトがあり、ザック内に収納しづらい濡れた装備などを留めておくこともできる。

 

ザック自体にクッション性はないので、カメラやレンズはキルティングの袋に入れて収納している。また水中に沈めるような使用は想定されていないため、水の中を泳ぐような場面では二重の防水対策を施すのがベターだ。不意の浸水に備えて防水バックに入れた機材をストームフロント・ロールトップ・バックに収納することで、二重の防水対策を取っている。サイドには上下にベルトが装備されており、小さな三脚を携行するのにも便利だ。腰まで水に浸かって鍾乳洞を探検し、洞内をライティングして撮影するようなシーンでもこのザックが活躍した。