機材レポート

話題の「3630万画素・フルサイズ機」を実写してみた『ニコン D800』

ニコン D800+AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G

 いろんな原稿作業に追われていた3月上旬、ボクの元に『ニコン D800』がやって来た。…まあ、依頼された作例写真を撮影するため、実質2日間くらいの短期間だけど。え〜、このカメラに関する基本情報は割愛しちゃってもイイよね(笑)。とにかく、3630万画素フルサイズ(ニコンFXフォーマット)CMOSセンサーを搭載した注目機がやって来た。しかも、画質評価OK版が。ということで、その実力(描写性能)を見て頂きましょーっ!

ニコンD800作例1(C)吉森信哉
◆ニコン D800 AF-S NIKKOR 28-300ミリF3.5-5.6G ED VR(300ミリで撮影) 絞り優先オート F11 1/320秒 WB晴天 ISO250 7360×4912ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ニコンD800作例2(C)吉森信哉
◆ニコン D800 AF-S NIKKOR 50ミリF1.4G 絞り優先オート F11 1/30秒 -0.7補正 WB晴天 ISO100 三脚 7360×4912ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ニコンD800作例3(C)吉森信哉
◆ニコン D800 AF-S NIKKOR 28-300ミリF3.5-5.6G ED VR(300ミリで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/160秒 -0.3補正 WBオート1 ISO400 7360×4912ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ニコンD800作例4(C)吉森信哉
◆ニコン D800 AF-S NIKKOR 50ミリF1.4G 絞り優先オート F11 1/50秒 -0.7補正 WB晴天 ISO400 7360×4912ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ニコンD800作例5(C)吉森信哉
◆ニコン D800 AF-S DX Micro NIKKOR 85ミリF3.5G ED VR 絞り優先オート F3.8 1/125秒 +1.7補正 WBオート1 ISO360 4800×3200ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ニコンD800作例6(C)吉森信哉
◆ニコン D800 AF-S NIKKOR 50ミリF1.4G 絞り優先オート F2.8 1/50秒 -0.3補正 WB晴天 ISO110 7360×4912ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ニコンD800作例7(C)吉森信哉
◆ニコン D800 AF-S NIKKOR 28-300ミリF3.5-5.6G ED VR(300ミリで撮影) 絞り優先オート F7.1 1/320秒 WB晴天 ISO160 7360×4912ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ニコンD800作例8(C)吉森信哉
◆ニコン D800 AF-S NIKKOR 28-300ミリF3.5-5.6G ED VR(230ミリで撮影) 絞り優先オート F7.1 1/250秒 -0.3補正 WB晴天 ISO360 7360×4912ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

 3630万画素という“高画素キング”なスペックだと、わずかな手ブレやピンボケもシビアに見えてくるし、使用するレンズの性能もバッチリ見えてくる。…という高画素問題(?)が事前に指摘されてたけど、そこから目を逸らさないのが漢(おとこ)!! それでも“高精細キング”の別バージョン『D800E』と比べると、まだ大人しい方。まあ、Eの方は撮ったことないけど(笑)。

 この高画素キングなD800で撮影して感心したのは、一緒に借りた高倍率ズーム『AF-S NIKKOR 28-300ミリF3.5-5.6G ED VR』の望遠域のシャープさ。前述のとおり、かなりレンズ性能が問われるカメラだけど、この描写はかなり満足度が高いと感じた。さすがに広角域の周辺部あたりは「あと一歩!」的な印象だけど、トータル性能はまずまずですな。手ブレ補正機能「VR」の効き具合もけっこう強力だし。

あと、ニコンのFXフォーマット機だと、クロップ機能でDXフォーマット用の交換レンズを使用できる。しかも、このD800だと、その際に得られる画素数も「1536万画素」と十分すぎる値。このあたりも“3630万画素センサーの恩恵”だよね。

飛躍的な高画素化による“高感度画質の悪化”も心配されたけど、これも思った以上に良好で感心した。

最後に一言…。ニコン D800、欲しい!! 簡単には買えないけど(笑)。

ニコン D800+AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
「3630万画素・フルサイズCMOSセンサー」が生み出す高精細な描写が最大のウリの『ニコン D800』。…でも、実際に使ってみると、それだけではない“いろんな魅力”が感じられたね。