ニコンイメージングジャパンは、ニコンZマウントを採用したフルサイズ (ニコンFXフォーマット) ミラーレスカメラ対応の大口径超広角レンズ「NIKKOR Z 20mm f/1.8 S」を2020年3月に発売する。希望小売価格は142,300円 (税別)。
<2020.3.11> 発売日が2020年3月27日 (金) に決定。
「NIKKOR Z 20mm f/1.8 S」は、NIKKOR Zレンズの中でもさらに高い基準を満たす「S-Line」に属する、焦点距離20mm、開放F値1.8の大口径超広角単焦点レンズ。撮影距離を問わず、絞り開放でも画像周辺部まで高い解像力と優れた描写性能を発揮し、幅広いシーンで超広角のダイナミックな表現を高画質で楽しめる。
「NIKKOR Z 20mm f/1.8 S」の発売により、開放F値1.8の大口径NIKKOR Zレンズは、超広角の20mmから中望遠の85mmまで5本のラインナップとなる。
■画像周辺部でもゆがみの少ない超広角レンズ
広角レンズに有利なZマウントのショートフランジバックに加え、絞りを挟んで線対称の光学設計、非球面レンズ3枚の採用により歪曲収差を効果的に抑制。超広角ながら、画像周辺部でもゆがみの少ない画像を実現している。
■超広角撮影で滑らかなボケ表現
超広角レンズながら滑らかなボケ味を実現。至近での撮影や開放F値1.8の浅い被写界深度を生かした撮影で、被写体を印象的に際立たせて表現することができる。
■光学性能
非球面レンズ3枚、EDレンズ3枚を採用した11群14枚のレンズ構成。至近から無限遠まで軸上色収差を効果的に補正する。
「ナノクリスタルコート」を採用し、超広角の風景撮影で写り込みがちな太陽のゴースト、フレアも効果的に低減。画面内に強い光源があっても、優れた逆光耐性で抜けの良いクリアな画像が得られる。
■至近距離の被写体も高い解像力で
複数のAF用駆動ユニットの連携で、複数のフォーカス群の位置を高い精度で厳密に制御する「マルチフォーカス方式」を採用。AFの速度・精度の向上と同時に、一般的に収差が発生しやすいとされる至近距離の被写体でも軸上色収差の抑制に威力を発揮し、最短撮影距離でも変わらない高い解像力を実現する。
■星景撮影にも最適
絞り開放からサジタルコマフレア (画像周辺部の点光源の像が翼を広げた鳥のような形ににじむ収差) を抑制し、画像の周辺部まで点光源を点として再現。星景撮影での「星が点に写る」高い点像再現性を実現する。また、開放F値1.8の明るさを生かして低めの感度でもより速いシャッタースピードで撮影でき、ノイズを抑えながら星を美しい点像として描くことができる。
■動画撮影にも配慮
STM (ステッピングモーター) を採用したAF機構および絞り機構で各駆動音を静音化。コントロールリングもクリックレスとし、動画撮影時の操作音にも配慮している。
また、フォーカスブリージング (フォーカシング時にピント位置の移動にともなって画角が変化する現象) を抑え、不自然な画角変化のない映像を撮影可能。さらに、滑らかでチラつきにくい絞り制御により、明るさの変化を自然に表現することができる。
■本体性能
レンズ鏡筒の可動部分をはじめ、随所にシーリングを施して防塵・防滴に配慮。操作性は、開放F値1.8の大口径NIKKOR Zレンズシリーズで共通となっているので、レンズ交換時も快適な撮影が可能となる。
NIKKOR Z 20mm f/1.8 S 主な仕様
マウント ニコンZマウント
焦点距離 20mm
開放絞り F1.8
最小絞り F16
レンズ構成 11群14枚 (EDレンズ3枚、非球面レンズ3枚)
画角 94° (撮像範囲FX) / 70° (撮像範囲DX)
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 撮像面から0.2m
最大撮影倍率 0.19倍
フィルターサイズ φ77mm
サイズ (最大径×長さ) 約φ84.5×108.5mm
質量 約505g
付属品 レンズキャップ77mm LC-77B (スプリング式)、裏ぶた LF-N1、バヨネットフード HB-95、レンズケース CL-C1
〈文〉佐藤陽子