キヤノンが、フルサイズミラーレスカメラ用RFマウントの標準ズームレンズ「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」を2020年4月中旬に発売すると発表した。価格はオープンで、キヤノンオンラインショップ直販価格は60,000円 (税別)。
<2020.4.6> 発売日が2020年4月9日 (木) に決定。
「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」は、24~105mmの焦点距離をカバーする、フルサイズミラーレスカメラ「EOS R」シリーズ用の交換レンズ。ハイアマチュアやエントリーユーザーに向けて開発され、小型・軽量デザインと高画質を両立。優れた携帯性と使いやすい焦点距離で、スナップやポートレート、風景、マクロ撮影など多彩なシーンに対応する。
■携帯性と高画質を両立
非球面レンズ1枚を含む11群13枚の光学設計で、ズーム全域で画面全体の高画質を実現。RFマウントの特長である大口径マウント・ショートバックフォーカス※を生かし、レンズ群の後端 (カメラ側) に大口径レンズを配置することで、小型・軽量化。同じ焦点距離のEFマウントレンズ「EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM」と比べて、約15%の短縮化と約25%の軽量化を達成し、特に「EOS RP」との重量バランスに優れる。
※最後部のレンズ面から撮像面まで距離が短いこと。
■AF性能
軽量なフォーカスレンズとリードスクリュータイプのステッピングモーター (STM) で駆動するリアフォーカス方式を採用。マイクロプロセッサーによるアクチュエーター制御と、EOS Rシステムに搭載する「デュアルピクセルCMOS AF」との組み合わせにより、静止画撮影時は高速・高精度なAF、動画撮影時は被写体の動きに合わせた滑らかなAFを実現する。また、リアフォーカス方式により、レンズの全長が変わらずにピント合わせを行うことができる。
■約5段分の手ブレ補正
マイクロプロセッサーによるレンズ制御と、カメラと協調して高精度にブレを低減する「デュアルセンシング IS」により、シャッタースピード換算約5段分 (焦点距離105mm・EOS R使用時) の手ブレ補正効果を実現。動画撮影時は、カメラと協調する「コンビネーションIS」により、手ブレを低減する。
■特徴的なボケ描写でマクロ撮影ができる「Center Focus Macro」
フォーカス群を含む後方のレンズ構成の適正化により、AF撮影時に最短撮影距離0.2m、最大撮影倍率0.4倍を実現。また、マクロ撮影機能「Center Focus Macro」を搭載しており、ワイド側で被写体に近付いて周辺を大きくボカしたような描写を楽しめる。
「Center Focus Macro」は、AFからMFに切り替え、ピント位置を調整することで使用可能になる。最短撮影距離は0.13m、最大撮影倍率0.5倍となり、レンズ先端から約2.5cmまで近付いて、遠近感のある、周辺が流れるような描写を楽しむことができる。
■本体性能
フォーカスリングとコントロールリングの機能を1つに集約した「フォーカス/コントロールリング」を搭載。レンズ鏡筒に装備しているスイッチを切り替えることによって、フォーカスリングまたはコントロールリングとして使用できる。リングは回転操作時のクリック感がなく、動画撮影時にもスムーズなフォーカシングや露出制御が可能。マウント部は金属を採用している。
■その他の機能
オートフォーカスの後、フォーカスリングを回転させるだけで即時にマニュアルフォーカスが可能な「フルタイムマニュアル」に対応する。なお、レンズの仕様上、多重露出撮影には対応しない。本レンズで撮影された画像を使用して、別のレンズで多重露出撮影をすることもできないので注意。「EOS R」「EOS RP」で使用するときは対応したバージョンのファームウェアが必要となる。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM 主な仕様
マウント キヤノンRFマウント
焦点距離 24~105mm
開放絞り F4
最小絞り F41
レンズ構成 11群13枚
画角 (水平/垂直/対角線) 74°~19°20′ / 53°~13° / 84°~23°20′
絞り羽根枚数 7枚 (円形絞り)
最短撮影距離 AF時 0.2m (焦点距離24mm) / MF時 0.13m (焦点距離24mm)
最大撮影倍率 AF時 0.4倍 (焦点距離105mm) / MF時 0.5倍 (焦点距離24mm)
フィルター径 φ67mm
サイズ (最大径×長さ) 約φ76.6×88.8mm
質量 約395g
〈文〉佐藤陽子